不調やストレスの改善には瞑想で自律神経を整えることが有効

忙しい生活を送っている現代人は、自律神経が乱れやすいと言われています。

風邪を引いたのであれば薬を飲むなど対処ができますが、自律神経の乱れを感じたときには自分でコントロールが難しいと思っていませんか?

そんなとき、瞑想の力を借りることで自律神経を整えていくことができます。

2011年にNCCIHが助成した研究では、8週間のマインドフルネスストレス低減法(MBSR)に参加した279名の成人において、精神面の変化がメンタルヘルスやQOLの改善と関連することが認められました。

引用元:厚生労働省「科学的観点から見た瞑想の有効性」

「自律神経を整えるために瞑想が良さそうなことはわかったけれど、毎日続けることができるか不安」

そう感じる方も多いのではないでしょうか。

もしも、忙しくても簡単に続けることができる方法があれば知りたいと思いませんか?

本記事では、瞑想が自律神経にもたらす効果と実践法と合わせて解説します。

なぜ瞑想が自律神経を整えることに有効であるかを理解した上で、日々の生活に瞑想を取り入れる方法をマスターしていきましょう。

瞑想が自律神経にもたらす効果

瞑想を行うことで自律神経にどのような影響をもたらすのでしょうか。

自律神経の仕組みを知り、瞑想のもたらす効果を解説します。

なぜ瞑想が自律神経を整えるために有効か

瞑想にはさまざまな方法がありますが、共通しているポイントは「呼吸を整える」こと。

瞑想により深い呼吸を意識することで、副交感神経が優位になり自律神経のバランスを整えることにつながるのです。

交感神経と副交感神経

そもそも自律神経とは、わたしたちの臓器など活動機能をつかさどる神経のことで交感神経と副交感神経の2つに分類されるもの。

自分の意志で動きを操ることができる筋肉などとは違い、自分の意志ではコントロールできないことが自律神経の特徴です。

 

交感神経と副交感神経はどちらか片方が活発に働き優位になる性質があります。

交感神経は、心身をアクティブにする働きがあり日中を中心とした活動時間帯に優位になります。

副交感神経は、心身をリラックスさせる働きがありリラックスする夜間を中心に優位になります。

自立神経が乱れるとどうなる?

自律神経の乱れとは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてどちらか一方に偏り過ぎてしまう状態のこと。

不規則な生活習慣やストレスが自律神経の乱れ、怠さや頭痛など「病院に行くほどではないけれどなんとなく調子が悪い」といったことを引き起こします。

交感神経に偏る状態になると、血流が悪くなることによって集中力の低下やイライラした感情を引き起こす他に胃腸の不調などが現れてくるでしょう。

また副交感神経に偏るとやる気が起きない、アレルギー症状などのサインが現れることも。

こうした自律神経の乱れは、上記で述べたような症状が多数みられる自律神経失調症につながる場合もあります。

瞑想を行うことで得られるメリット

瞑想を行うことにより、ストレスが軽減され自律神経が整う効果が期待できます。

「今この瞬間に生きる」ことに集中することで、不安などの感情やメンタル面をコントロールしやすくなるからです。

またその場限りのストレス解消ではなく、継続していくことでストレスを受けにくい心のバリアをつくることにつながるのです。

またメンタル面だけではなく、冷えや肩こり、だるさなどの体に現れる様々な症状を軽減することにもつながります。

自律神経を整える瞑想の方法

自律神経は内臓機能に大きく影響をしています。

ここでは具体的な瞑想の方法を紹介していきます。

マインドフルネス瞑想

マインドフルネスとは「目の前のことだけに集中すること」です。

禅の教えに基づいた概念ですが、決して難しいことではなく日常生活の瞑想に応用することができます。

例えば掃除や散歩などの間、入浴中といった毎日の暮らしの中に密着した行動に実践することが可能。

中でもおすすめしたいのが食事瞑想

一人で食事をすることができ、静かな環境で行います。

テレビやスマホを見るなど「ながら」食事はせず、しっかりと味わって食事を行う。

特に日頃食事がかき込むような作業になってしまっている人こそ、一口ひとくちをじっくりと五感をフル活用して食べてみると効果的です。

ボディスキャン瞑想

寝る前に5分、体の全身に意識を向けてゆっくりと解放していきましょう。

ベッドの上で仰向けになり目を閉じた姿勢でスタートしましょう。

部屋を暗くしたり、お気に入りのアロマを使用することも良いでしょう。

背面の触れている感覚を意識しながら、腹式呼吸をします。

頭からつま先まで身体の感覚をキャッチするようにスキャンを行います。

普段の生活では見落としてしまうような不快感や違和感を感じたときには、深い呼吸と共にリリースしていきましょう。

自律神経と瞑想についてのQ&A

この項目では、自律神経と瞑想に関連して疑問が多いトピックについて解説していきます。

瞑想中に音楽を聞いてもいいの?

瞑想中に音楽を聞く事はOKです。

環境音楽やヒーリング音楽、クラシック音楽などが良いでしょう。

これらの音楽は脳波をアルファ波状態に導き、心身をリラックスさせてくれるからです。

アルファ波は脳を休息させ、ストレス軽減の効果もあるので自律神経を整えるために行う瞑想とは相性抜群です。

瞑想とヨガはどちらが自律神経を整えるの?

ヨガと瞑想は関連性が深いものなので、必ずしも切り離して考えることはできません。

答えとはしては、どちらも合わせて行うことが自律神経を整えるためには有効です。

ヨガ、瞑想ともに呼吸を通じて自律神経に働きかける点や、ヨガに瞑想のポーズが含まれることが例として挙げることができます。

さいごに

 

瞑想を通じた自律神経へのアプローチは、ストレスフルな心身を解放することにつながります。

多忙な現代人は時短やながら行動などが習慣化しており、今この瞬間に意識を向ける機会が少なくなっています。

栄養バランスの取れた食事など基本的な生活習慣を見直し、更に意識的に瞑想を取り入れていくことで、自律神経を整え生活の質を上げていきましょう。