自律神経の乱れを自分でととのえる術とは?-「脳ストレスを減らす」ことを目的に行う呼吸法 –

OMYOGAのRYT500のカリキュラムの1つとして入っているこの講座は、現在社会でがんばる私たちのために、快適な生活のための呼吸法を学ぶ、「自律神経調整のための呼吸法」講座です。ヨガ指導者を問わず受講できます。

 

この自律神経調整のための呼吸法は、NHK「あしたがかわる取説ショー」にも出演し、日本各地でyoga & wellnessの指導にあたっている医師、齊藤素子先生が担当です。

 

自律神経とは?呼吸と自立神経の関係を知ろう!

自律神経には2種類あります。
アクセルである「交感神経」ブレーキである「副交感神経」

交感神経は、活動している時に働いている神経。なので、日常生活を行うのに欠かせないものです。それとは逆に、副交感神経は寝ている時に働いている神経。しっかりと心身を休めてくれるものです。

「息を吸う」で交感神経スイッチ・オン
「息を吐く」で副交感神経スイッチ・オン
だから緊張しているときに息を吐くのですね!

でも、最近「自律神経のバランスをくずしている」ということ。
よく聞きますよね。
これは、例えば、忙しい現代社会において、休みたいときにも副交感神経スイッチがオフにならない状態などのことをいうのです。

では、どのように呼吸法を使ってこの2種の自立神経をコントロールするのでしょうか?

呼吸は、「吸う」と「吐く」でこの自律神経スイッチが切り替わっていますその作用を利用して、意図的に得たい効果を生み出すようにする。それが呼吸を使った手法ですね。

いざ実践!

実践1:呼吸の観察

実践1:深い呼吸をする方法 マカラアーサナで行う腹式呼吸(横隔膜呼吸) 

この呼吸法は、Swami Rama Sadhaka Grama​​という、インドリシケシにあるアシュラムで先生が実践された手法だとのこと。

この呼吸をする際には、「マカラアーサナ」(うつ伏せ姿勢)を用いて行うそうです。なぜなら、腹式呼吸するには、まずお腹を緩めておく必要がありますが、お腹はとても緊張しやすい場所。それをうつ伏という体制にし、リラックスさせる。さらには体の重さと重力を用いることによって、呼吸を深めることができるそうなのです。ようやく深い呼吸ができる体はそれと同時に深いリラックスを感じることができるようになります。

 

このときのマカラアーサナのテクニック
安定したマカラをとるために、
・手の甲を重ねて、その上におでこをおく。(タオルをはさんでもよし)
・足幅はおおきめに開く(内股・外股、どちらでもよし)

 

呼吸が深くできない方・腹式呼吸をしようとすると緊張する方にとてもよい手法ですね。
あとは、腰に違和感のある方は、もうつ伏せで行うとよいとのことです。腰痛もちの方は逆にシャバアーサナ(仰向け)をとるのが難しい場合があるので、このマカラアーサナで行う呼吸法がおすすめなんですね。
普段動きやすい部分(胸)を抑制して、普段使われていない部分(背中)に空気がはいる感覚を感じやすくなる

実践2:呼吸の調整

実践2:呼吸の調整 「伝統的な1:2の呼吸」

呼吸法は「脳ストレスを減らす」ことを目的に行います。
脳ストレスとは、例えば、マルチタスキング。これは、同時に色々な指令を一度に脳に送っています。本来、脳は一度に一つの指令しか受け取れないから、マルチタスクをすることによって、自律神経のバランスが乱れて心身に不調がでます。

だから、脳疲労をなくすには、1つのことに集中する

なんとなく気持ちよく呼吸するのは呼吸法ではありません。
厳密に、「吸うのは何秒」「吐くのは何秒」「これから何ラウンド実践するか?」
「指をおって数を数える」厳密に呼吸法をすることで、考える高次の脳大脳皮質を使います。

1つの指令は大脳皮質(中枢)から呼吸中枢に指令を送っているだけ。
その指令だけで自律神経のスイッチをコントロールできる。他の指令が脳にでず、脳ストレスがないので、呼吸法をすると意図的に自律神経をコントロールできるのです。

呼吸法って素晴らしい!

伝統的な1:2の呼吸法(吸う:吐く)をつかって、1つのことに集中し、さらに吐く長さを倍にすることで、副交感神経のスイッチをより深く押し込みます。

その手順を少しご紹介します。
①まずは、吐く息をカウント 偶数になるように
(吐く息がのこったちょうどいい状態でストップすることがポイント!)
②その半分で吸う
③サイクルが決まったら、10ラウンド行う

では、なぜこの順番でおこなうのでしょうか?
呼吸法の練習は、終わった時につかれるような練習はいけません
自律神経を整えるという身体的な目的を達成するために、ギリギリまで吐ききって苦しい状態になることなく、吐く息がのこったちょうどいい状態でストップし、吐く長さを決めてから吸う長さを決めるのです。

実践3:呼吸でバイブレーションを感じる

実践3:呼吸でバイブレーションを感じる 「ブラーマリープラーナーヤーマ」

呼吸がリラックスをもたらしてくれることは知っているけれど、でもその呼吸がうまくできない。ややもすると、気持ちを落ち着かせたいから「深く呼吸をしよう!」と思っても、逆に緊張してできない。

齋藤先生によると、そんな人はとっても多いそうです。

そんな時は、「呼吸をすることから焦点を少しずらしてみましょう」と先生はおっしゃいます。

その場合活用するのがバイブレーションをつかった呼吸法、「ブラーマリープラーナーヤーマ」です。

呼吸をする際のバイブレーションにフォーカスすることで、自然と緊張をとき呼吸を深くすることができます。

受講生の声

コピーライターのベジ美さんより

先日NHKの呼吸法についての番組に、素子先生監修者として出演されていました。短い番組でしたが「なるほど!」と思うことが多々あったので、今日も期待して参加しました。
この番組を見たのをきっかけに、こまめに心拍数を測るようにもなった。この講座は体感しながら、学びは進む。(以下略)

全文はこちらから

こんな方におすすめします!

齋藤先生は言います。

「例え速く浅い呼吸だとしても、まずは呼吸を観察してみましょう。そして、それが出来た時には、観察する前よりも、ごくわずかに呼吸のスピードが スローダウンしています。そうすることで、少しだけ深い呼吸に変化する。 これは「自分で意図しない変化」が大きな良い効果を生み出します。」

「そして、わたしたちは、テクニックで意図的に操作するということからやりがち
でも、いずれの呼吸法においても、まずは体を緩めて、自然な状態で呼吸ができることが大前提。そうすることは、テクニックを用いた呼吸法で良い効果を最大限に引き出してくれるのです」、と。

 

わたしはこのような方にこの講座を受けてもらいたいです。

↓   ↓  ↓

・自律神経バランスを整えたい

・呼吸法をうまく使って自律神経をコントロールしたい

・緊張しやすい

・セラピーとしての呼吸の調整法を知りたい​​

・予防医学として日常に呼吸法を取り入れたい

・齋藤医師から学びたい

今回お話しした講座について

ご紹介した講座は「医師が教える自律神経調整のための呼吸法」です。