ガス抜きのポーズと聞いてどんなポーズなのかと思い浮かべるよりも、ガスを抜く?!効果ありそう!やってみたいと興味が出てくるかたも多いかもしれません。
このポーズはその名の通り、腸の動きに働きかけ溜まっているガスなどを出しやすくしてくれるポーズのひとつです。
ガス抜きのポーズは完成形までの工程も少なく難易度も低いポーズですので、ヨガを始めたばかりのかたや体が硬いと感じているかたでも心地よく練習することができますよ。
ではガス抜きのポーズとはどう行うのか、またどんな効果が他にはあるのか見ていきましょう。
CONTENTS
1.ガス抜きのポーズとはこんなーズ
まずはポーズの取り方を見ていきましょう。
1.マットの上で仰向けになります。
2.両ひざを胸に引き寄せ、両手で抱えましょう。
3.吐く息とともにひざをグッと引き寄せ、吸う息で少し力を緩めます。
4.5呼吸分ほどゆっくり行ってみましょう。
ガス抜きのポーズができているか2つのチェックポイント
- 全身リラックスできているかどうか
- 両肩がマットについているかどうか
日本語でガス抜きのポーズと呼ばれています。サンスクリット語ではアパンアーサナと呼ばれています。英語ではWind Relieving Poseと呼ばれています。日本語かサンスクリット語で呼ばれることが一般的でしょう。
ガス抜きのポーズはリラックス系クラスをメインに練習するポーズです。ポーズの工程も少なく、難易度も低いため、ヨガを始めたばかりのかたにも取り組みやすいポーズです。もちろんリラックス系のクラスだけでなく、運動量が高いクラスのクールダウン時に取り入れられることも多いでしょう。
筆者はヨガインストラクターでもありますが、一児の子がいる母でもあります。日々活発に動く子どもの相手をすると夜にはぐったりしていることが多々あります。子どもを寝かしつけるとき、隣で横になりながらこのポーズを行ってリラックスすることがよくあります。それくらい取り組みやすく、いつでもできるという点からお気に入りです。
2.ガス抜きのポーズの効果・効能
リラックス系クラスで行うことからリラックスできるイメージは予想できますね。ほかにどんな効果が期待できるのでしょうか。
参考文献は、いちばんよくわかるYOGAポーズ全集・オムヨガRYT200養成コーステキストです。
2-1.リラックス効果
まず期待できることは全身のリラックス効果です。
皆さんは最近意識してリラックス時間を持てていますでしょうか?現代人はとても忙しく、意識してリラックスするという時間が持てていないのが現実です。寝ている時間にリラックスできているのでは?と思いやすいですが、意外と全身力んでいる場合もあります。
そこで行ってほしいのがガス抜きのポーズのような、仰向けになって全身脱力できるポーズです。シャヴァーサナが有名ですが、頭であれこれ考えてしまって難しいと感じるかたも多いです。少し動作がある、ガス抜きのポーズはちょうどいいですよ。
筆者もリラックスクラスだけでなく、運動量最大のクラスでも好んで練習するポーズです。たくさん動いた後だからこそ、一気にリラックスすることでさらにリラックス効果が高まりやすくなります。皆さんもぜひ忙しいときやバタバタしているときこそ、一度横になってやってみてくださいね。
2-2.腸を刺激
ガス抜きのポーズという名前ですので、お腹にたまったガスを出そうとする効果ももちろん期待できます。
食べ過ぎてしまったとき、便秘気味なとき、炭酸飲料などをたくさん飲んだとき。どうしてもお腹の中にガスがたまっている状態が続きやすくなります。この状態ってとても不快ですよね。でも、薬を飲んだりするのもちょっと…というときは、ガス抜きのポーズがオススメです。
右の太ももで腸の入り口を刺激し、左の太ももで腸の出口を刺激してくれます。どちらも均等な力で刺激してあげられると良いでしょう。
2-3.疲労緩和
仰向けで行うガス抜きのポーズは、疲労緩和にも効果的なポーズです。
みなさんは一週間の中でどの曜日が一番疲れを感じていますか?統計的には木曜日が一番疲労を感じやすいと言われているそうですが、木曜日だけでなく毎日疲れを感じているというかたも少なくないでしょう。
そんなとき思い出してほしいポーズがガス抜きのポーズです。
仰向けでゆったりと行えるポーズですので、体の疲れだけでなく頭の疲れも取りやすくなります。ぜひガス抜きのポーズに慣れてきたら、まぶたを閉じながらキープしてみることをオススメします。
ガス抜きのポーズなどの仰向けで行うポーズは、気持ちよすぎてそのまま寝てしまうときもあります。それくらいリラックスできるというのは素晴らしいことです。ぜひお布団の上などで、寝てしまっても大丈夫な状態にしておけるといいかもしれませんね。
3.ガス抜きのポーズで陥りやすいこと
ポーズ自体は難しくないですが、いくつか陥りやすいこともあります。事前に知っておくことで安心してポーズに取り組むことができるでしょう。
3-1.肩や首が力んでしまう
両ひざを抱えるとき頑張ろうとしすぎて、つい肩や首が力んでしまう場合があります。こうなるととてもきついポーズになってしまうのです。そして力んでしまうことで余計に痛みやコリを発生させてしまうかもしれません。
やってみて力んでいると感じたら、一度ポーズを解放するようにしましょう。
3-2.両脚を抱えられない
工程が少なく、リラックス系クラスでよく出てくると聞くと、誰にでも簡単にできると思いがちですが、実は両脚を抱えられないというかたもいます。やってみてできなくても落ち込むことはありませんよ。
また、妊娠中のかたはお腹の大きさもあるため、無理やり抱えようとすることはやめましょう。抱えられない場合の解決策は4章にてお伝えします。ぜひ一緒にやってみてくださいね。
4. ガス抜きのポーズを完成するためのコツ
3章でてきた陥りやすいことを解消するためのコツをご紹介していきます。無理なくリラックスしてガス抜きのポーズがキープできるようにやっていきましょう。
4-1.あごを引き、まぶたを閉じて行ってみる
肩や首が力んでしまうかたは、マットから浮き気味になってしまうのです。この状態はつらいため、あごを引いて頭から肩にかけてマットに根付かせるようにすることをオススメします。
そして余裕が出てきたらまぶたを閉じて、全身リラックスできる状態にしてみましょう。吐く息とともに全身の力を抜いて、体をマットに委ねます。
4-2.プロップスを活用する
4-1をやってみても力んでしまうかたや、両脚が抱えられないかたや妊娠中でお腹が大きくなってきたけれど少しやりたいというかたは、プロップスを活用することをオススメします。使いたいものはヨガベルト、なければ長めのタオルでもいいでしょう。
両ひざの下にヨガベルトもしくはタオルをセットし、それを手前に引くようにしてサポートします。こうすることで無理なく両ひざを引き寄せることができますよ。
引き寄せるときに、つらいきついといったところまで目指すのではなく、ゆったり体も心もリラックスできているところまででOKです。無理だけは絶対にしないようにしましょう。
5.こんなかたは注意が必要
ガス抜きのポーズを練習するとき注意が必要な場合とは?リラックス系でよく出てくるからといって、知らずにやらないようにしましょう。
5-1.食後すぐ
食後すぐは避けてください。ヨガは基本食後2時間以降で練習をしてほしいです。ガス抜きのポーズのように、お腹や腸に刺激を入れるものだと、気持ち悪くなったりやりにくさを感じやすくなります。
寝る前にやりたいかたは、最低でも食後から1時間経っているか確認したうえで、無理ない範囲で行うようにしましょう。
5-2.妊娠中のかた
妊娠中のかたでも取り組めるガス抜きのポーズですが、お腹が大きくなってくると仰向け自体つらくなりますし、両ひざを引き寄せることで圧迫してしまいます。ぜひ担当の先生に確認をしたうえでやるようにしましょう。
見ただけでできそうなガス抜きのポーズですが、きちんとコツや気を付けることを知ったうえで練習することでさらにポーズの効果をアップすることができます。
今の季節、暑くて冷たいものばかり積極的にとってしまいます。そうすることでお腹が張る、腸の動きが鈍くなることもあるかもしれません。そんな不調を感じたときや感じる前に、ぜひ取り入れてみてくださいね。