魚のポーズってどんなポーズ?3つの効果とやりかたのコツ

仰向けで行うポーズにも関わらず、難易度が高そう・・・首を痛めないかなと不安を感じやすい、この魚のポーズ。初心者クラスではなかなか出てくることも少ないポーズの1つです。

筆者も現在インストラクター歴約6年。魚のポーズを行う際は、事前に注意点を伝えたり、私が見本を見せてから実践するなどして、誰も体を痛めないように注意をするポーズの1つです。お客様の中でも、ちょっと不安だから・・・とこのポーズはお休みするかたもまれにいます。

しかしやり方やコツをつかめば、チャレンジできちゃうポーズです。

やってみると、体のこんなところやあんなところが伸びるのかと発見も多いでしょう。

普段はしないような体の使い方をして、なまった体をシャッキっとさせていきましょう!

1.魚のポーズとはこんなポーズ

このポーズは、頭頂で胸を持ち上げようとするポーズです。普段なかなか行わないような動きなので、ポーズのとりかたを1つ1つ確認しながらやってみてください。

ではポーズのとりかたを見ていきましょう。

  1. マットの上で両脚は揃え、腕は肘が90度になるようなポジションで仰向けになります。

2.両肘でマットを押し、胸を引き上げます。

3.引き続き肘で押し続け、頭頂をマットに押し付けるようにします。つねに呼吸は止めないように意識してくださいね。

魚のポーズがとれているか〇つのチェックポイント

  • 頭頂がマットについているかどうか
  • 首まわりに違和感がないかどうか
  • 胸が開いて呼吸がしやすいかどうか

以上3点ができているかどうか、チェックしてみてくださいね。

 

魚のポーズは、サンスクリット語ではマツヤ・アーサナと呼ばれます。英語ではフィッシュポーズです。レッスン内では、日本語で魚のポーズと言う場合と、サンスクリット語で言う場合が多いでしょう。

仰向けで行うポーズですので、レッスン後半に出てくることが多いポーズです。

仰向けと聞くと、初めてこのポーズに挑戦するかたやヨガに慣れていないかたにとって、不安を感じるときもあるかもしれません。

インストラクターが事前にこのポーズの完成形を見せてくれることもありますし、そういったことがない場合はワンテンポ遅れて周りの様子を確認してみるのも良いかもしれませんね。

 

2.魚のポーズの効果・効能

仰向けになって胸を開く魚のポーズ。一体どんな効果・効能が期待できるのか気になりますよね。

参考文献は、いちばんよくわかるYOGAポーズ全集・オムヨガRYT200養成コーステキストです。

2-1.呼吸機能を改善する

魚のポーズで期待できることの1つ、それが呼吸機能の改善です。

このポーズをとってみると、普段ここまで胸を開くことってないかも・・・と感じるのではないでしょうか。

胸を開くことによって深い呼吸をすることができます。

これによって気持ちも落ち着いてきますし、全身に新鮮な空気が行き渡るようになります。日常生活の中であまり姿勢に自信がない・・・なんてかたには特にやってほしいポーズの1つです。

筆者はヨガインストラクターとしてレッスンをする一方、3歳の子どもを持つ母親でもあります。小さい子どもの相手をするとどうしても姿勢が猫背になりがち。

また自由奔放な子どもを相手にしていると、気持ちを振り回されるときもあります。

子どもを寝かしつける前に、ベッドの上で少し魚のポーズをとってリセットタイムを作るようにしています。

2-2.首・肩こりを緩和する

このポーズでは、肩甲骨を背骨側に引き寄せる動きをします。

現代人はパソコン作業の時間などが増え、肩甲骨が外側に開く状態が続いています。これによってコリが起きやすくなります。

引き寄せるといった筋肉を緊張させる動きを加えることがコリ解消のポイントの1つです。

2-3.姿勢を整える

魚のポーズで大切なことの1つが、背骨を真っすぐの状態でポーズをとることです。

起きている状態で背骨を真っすぐにしようとすると意外と難しかったりしますが、仰向けの状態だと余計な力も入らず誰にでもやりやすくなります。

背骨を真っすぐの状態にしてポーズをキープすることによって、姿勢を整える効果が期待できます。

筆者も子育てをするようになってから、一気に姿勢が崩れたように感じることが増えました。それによって肩こりなども感じています。

まずは普段の姿勢を整えることが大切です。一気に変わることはないですが、良い状態を体に染み込ませるイメージで練習しています。

 

3.魚のポーズで陥りやすいこと

やってみないとどんな感覚になるのか分かりにくいこのポーズ。仰向けで行うからカンタンそう?首への負担が恐い?一体どんなことに陥りやすいのでしょうか?事前に知っておきましょう。

3-1.胸が上がらない

胸が気持ちよく開かれて上がっている状態が完成形ですが、いざやってみると胸が上がらないということはよくあることかもしれません。

やっている本人は上がっているつもりでも、周りから見るともっと上げたほうがいいといった場合もあるでしょう。胸が上がっていないと、2章であげられていた効果・効能があまり期待できないうえに、首に負担がかかりすぎてしまうでしょう。

3-2.上半身が苦しい

胸が上がらない状態のかたにも当てはまるのが、上半身の苦しさです。

胸が開かれていないため、心地よく呼吸を深めることも難しくなってきます。こうなるとこのポーズって難しい!辛い!という印象が強くなったり、このポーズをしても気持ち良いと思えないといった状態になりやすくなるでしょう。

3-3.首に負担がかかる

完成形を見たときにまず感じることが、首への負担でしょう。首への痛み、違和感があるかたは絶対にやってはいけないこのポーズ

コツをつかんでいないとどうしても負担がかかってしまい、痛めやすくなるかもしれません。

ポーズをとって少しでも異変を感じたらすぐに戻りましょう。

 

4.魚のポーズを完成するためのコツ

ポーズをとることに不安を感じやすい?と感じるこのポーズ。でも大丈夫、きちんとコツを把握していれば怖くはありませんよ。自分で姿が見えず分かりにくいときは、周りのかたに見てもらう、インストラクターにチェックしてもらうなど、周りのサポートを得ながらやってみるのもオススメです。

4-1.頭頂をマットに付ける

このポーズで1番意識して欲しいことが、頭頂をマットに付けることです。

自分では頭頂をつけているつもりでも、意外と後頭部だったということはよくあります。ポーズに入る前に、自分の頭頂がどこらへんなのかを確認してから始めてみましょう。

頭頂をマットに付けることができれば、3章ででてきた陥りやすいことのほとんどをカバーすることができるでしょう。たまに写真を撮ったりして、しっかり頭頂が付けられているか確認してみてくださいね。

4-2.手のひら、腕でマットを押す

胸がなかなか上がらないというかたは、手や腕でマットを押すことも意識してみてください。

このポーズの最終形では、腕もマットから離し頭頂だけで胸を上げる意識を持つのですが、まずは腕の力も借りましょう!

普段なかなかしない姿勢のため、力の入れ方が難しいかもしれませんが、だんだん慣れるので安心してくださいね。

4-3.クッション・ブランケットを活用する

頭の下や胸の下にクッション・ブランケットなどを置き、ポーズを軽減しながらとることもオススメです。どうしても胸が上がらない場合には、胸の下にヨガブロックを置き、自動的に胸が上がるようにして練習するのも良いですよ。

4-4.頭頂からゆっくりマットに戻る

このポーズをとると頭がクラクラしてしまうといったことも耳にします。

その場合、完成形をとってからすぐに頭をマットに戻しているとなりやすいかもしれません。

頭頂からゆっくりと頭の後ろ全体をマットに戻すイメージでやってみましょう。

またポーズをとり終わってからすぐに起き上がることはせず、少し仰向けの状態で休憩してからゆっくり起き上がると良いですよ。貧血気味のかた、ヨガポーズをとっているときにクラっときやすいかたは意識しましょう。

 

5.魚のポーズの禁忌

このポーズをやってはいけないかたがいます。自分は大丈夫、ヨガに慣れているから平気と思って練習することがないようにしてください。ヨガは常に健康な状態で取り組むことを想定しています。

5-1.頸椎ヘルニアのかた

頸椎を痛めているかたは絶対に行わないようにしてください。

このポーズ以外でも同様の効果効能を期待出来るポーズはたくさんあります。

事前にインストラクターに症状を伝え、レッスン内でこのポーズが出てきたらお休みするようにしましょう。

5-2.首を痛めている、違和感があるかた

まだお医者さんに行っていないけれど、このポーズをやればよくなるのでは?というかたもいるかもしれませんが、やめてください。首まわりはとてもデリケートな部分です。

素人判断でなにか起こってからでは大変ですので注意しましょう。

5-3.頭痛や体調が良くないとき

このポーズ後に頭痛や気持ち悪くなるといった声がたまにあります。体調が良いときでも、そういったことがたまに起きやすいポーズです。ちょっとした頭痛や体調不良でも無理して練習することがないようにしてください。

休むこともとても大切なこと。そして自分の体調は自分自身でしか分かりません。ヨガを楽しく続けるためにも、無理だけは絶対しないようにしましょう。

仰向けで行うからカンタンと思いがちですが、実はそんなことない!と思わせてくれる魚のポーズ。動き自体は難しくないですが、意識することが他のポーズより多かったり、禁忌などに該当する場合はやってはいけないなど少し異質なポーズと言えるかもしれません。

インストラクターなどがそばにいて練習する場合は良いですが、自分1人でやる場合には特にコツを理解した上で練習するようにしてくださいね。

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