
ヨガ資格を取りたいと思ったとき、多くの人が最初にぶつかるのが「どのスクールを選べばいいのか分からない」という壁です。
検索すれば数十校が出てきて、費用も内容もバラバラ。
どれも魅力的に見えるし、どれも不安が残る。
そんな状態で判断を迫られると、つい「有名だから」「安いから」「近いから」といった理由で決めてしまいがちです。
しかし、ヨガ資格の取得には時間もお金もかかります。
後から「こんなはずじゃなかった」と感じないためには、自分が何を学びたいのか、どんな環境で学びたいのかを明確にし、それに合ったスクールを選ぶことが大切です。
この記事では、初めてヨガ資格を取る人が押さえておくべき判断軸と、具体的にどこを見ればいいのかを整理してお伝えします。
煽るつもりはありません。あなたが自分で納得して選べるように、構造を理解していただくことが目的です。

CONTENTS
ヨガ資格の基本構造を理解する
RYT200とは何か

ヨガ資格として最もよく耳にするのが「RYT200」です。
これは「Registered Yoga Teacher 200」の略で、アメリカに本部を置く民間団体「ヨガアライアンス」が認定する資格のひとつです。
注意すべきは、これは国家資格ではなく、民間の認定制度であるということです。
ヨガアライアンスは世界的に知られた団体ですが、あくまで任意の登録制度であり、この資格がなければヨガを教えられないわけではありません。
それでも多くの人がRYT200を目指すのは、国際的に通用する基準として広く認知されており、就職や独立の際に信頼の証となるからです。
スタジオによっては「RYT200保持者」を採用条件にしているところもあります。
ヨガアライアンスが定めている「枠組み」
ヨガアライアンスは、RYT200取得のために学ぶべき内容と時間数について、大まかな枠組みを示しています。具体的には以下のような分野です。
- 実技・練習:100時間以上
- 指導方法:25時間以上
- 解剖学・生理学:20時間以上
- ヨガ哲学・歴史・ライフスタイル:30時間以上
- 実習(ティーチング):10時間以上
ただし、この時間配分やカリキュラムの具体的な内容は、各スクールに委ねられています。
つまり、「RYT200」という名前は同じでも、実際に学ぶ内容や深さ、進め方はスクールによって異なるのです。
この構造を理解していないと、「どこで取っても同じ」と誤解してしまいます。
実際には、同じ認定資格でも中身は大きく異なります。
初心者がつまずきやすいポイント

情報が多すぎて比較できない
インターネットで調べると、数え切れないほどのスクールが出てきます。
それぞれが「少人数制」「実践重視」「短期集中」「オンライン対応」など、さまざまな特徴を打ち出しています。
しかし、初心者にとっては、その違いが何を意味するのか、自分にとってどれが重要なのかが分かりません。
結果として「とりあえず安いところ」「とりあえず有名なところ」という基準で選んでしまい、受講後に「思っていたのと違った」となるケースが少なくありません。
費用の差の理由が分からない
RYT200の受講料は、スクールによって20万円台から80万円台まで幅があります。
この差を見て「高いところは質が良いのか」「安いところは何か問題があるのか」と不安になる方も多いでしょう。
実は、この費用差には明確な理由があります。
講師の人数、実習時間の多さ、設備、少人数制かどうか、開催場所、フォロー体制など、さまざまな要素が絡んでいます。
高ければ良いわけでも、安ければ悪いわけでもありません。
どこにコストをかけているかを理解すれば、自分に合った選択ができます。
「最短」「お手軽」に惹かれてしまう
日本では、海外に比べて短期間でRYT200が取れるコースが多く存在します。
たとえば、1か月や2か月で集中的に取得できるプログラムです。
これ自体が悪いわけではありませんが、200時間という枠組みの中で、どれだけの内容を消化し、どれだけ身につけられるかは別問題です。
短期集中型は、時間的に余裕がない人にとっては魅力的ですが、知識の定着や実践力の育成という観点では、ゆとりを持ったカリキュラムの方が学びやすい場合もあります。
「早く取れる」ことを最優先にすると、後から「もっとじっくり学びたかった」と感じることもあります。
失敗しないための5つの判断軸

では、どのような視点でスクールを選べばよいのでしょうか。
ここでは、初心者が特に注意して見るべき5つの判断軸を紹介します。
1. カリキュラムの具体性と時間配分
まず確認すべきは、200時間の内訳が明示されているかどうかです。
「実技○時間」「哲学○時間」「解剖学○時間」など、具体的に示されているスクールは、カリキュラム設計に責任を持っている証拠です。
また、時間配分のバランスも重要です。
たとえば、実技ばかりで哲学や解剖学がほとんどないカリキュラムでは、知識の土台が育ちません。
逆に、座学ばかりで実践が少ないと、実際に教える力が身につきにくくなります。
スクールのウェブサイトやパンフレットで、どの分野にどれだけの時間を使っているのか、その理由は何かを確認しましょう。説明が曖昧なところは避けた方が無難です。
2. 講師の専門性と体制
ヨガの資格取得において、講師の質は学びの深さに直結します。
ここで見るべきは、単に「有名かどうか」ではなく、各分野に専門性を持った講師が揃っているかどうかです。
たとえば、解剖学を教えるのは理学療法士や医療従事者が担当しているか、哲学はインドで学んだ経験のある講師が教えているか、といった点です。
ヨガは多岐にわたる学問ですので、一人の講師がすべてを担当するよりも、それぞれの専門家から学べる環境の方が、学びの質は高まります。
また、講師が何人体制で関わっているのか、受講生一人ひとりにどれだけフィードバックがあるのかも重要です。
大人数クラスで一方的に講義を聞くだけの形式と、少人数で質問や実習が充実している形式では、学びの深さがまったく異なります。
3. 実習・アウトプットの機会
資格を取った後、実際にヨガを教えるためには、教える練習をする時間が不可欠です。
ヨガアライアンスの基準でも、実習(ティーチング)の時間が設けられていますが、その時間が形式的なものか、実践的なものかはスクールによって大きく異なります。
たとえば、受講生同士でクラスを持ち合い、フィードバックをもらえる機会が複数回あるスクールもあれば、最後に一度だけ発表する形式のスクールもあります。
実際に人前で話し、指導し、改善点を知る経験を積めるかどうかは、卒業後の自信にも直結します。
この部分が充実しているスクールは、費用がやや高めになる傾向がありますが、その分、実践力が身につく設計になっています。
4. 受講スタイルと継続しやすさ
RYT200の取得には、最低でも数か月、長ければ半年から1年かかります。
その間、無理なく通い続けられるかどうかは、資格取得の成否を分ける大きな要素です。
通学型、オンライン型、ハイブリッド型など、受講スタイルにはいくつかの選択肢があります。
自分の生活スタイルに合った形式を選ぶことが大切です。
たとえば、仕事をしながら学ぶ場合、週末に集中して通えるコースや、平日夜に受講できるオンライン講座が向いています。
一方で、短期間で集中的に学びたい場合は、1〜2か月の合宿型や集中コースが選択肢になります。
ただし、短期集中型は、知識の定着という点では慎重に検討すべきです。
200時間を短期間で消化することは物理的には可能ですが、学んだことを日常で実践し、身につけていくには、ある程度の時間と余白が必要です。
5. 卒業後のサポート体制
資格を取ったからといって、すぐにプロとして活躍できるわけではありません。
卒業後も継続的に学び、実践し、疑問を解消できる環境があるかどうかは、長期的な成長に影響します。
たとえば、卒業生向けの勉強会や練習会、再受講制度、就職サポート、コミュニティなどがあるスクールは、学びを継続しやすい環境を提供していると言えます。
また、質問や相談がしやすい関係性を築けるかどうかも重要です。
大規模なスクールでは、卒業後のつながりが希薄になりやすい傾向があります。
一方、少人数制のスクールでは、講師や同期との関係が深まりやすく、卒業後も相談しやすい環境が残ります。
OMYOGAを例に考える判断の視点

ここでは、OMYOGAを一例として、判断軸を実際にどう当てはめるかを見ていきます。
これは宣伝ではなく、考え方の具体例として参考にしてください。
OMYOGAのRYT200コースは、カリキュラムの時間配分が明示されており、実技・哲学・解剖学・指導法のバランスが整っています。
講師陣は各分野の専門家で構成されており、たとえば解剖学は理学療法士が担当し、哲学はインドでの修行経験を持つ講師が教えています。
実習の時間も充実しており、受講生同士で何度もティーチング練習を重ね、講師からフィードバックを受ける機会が設けられています。
卒業後も、再受講制度や卒業生コミュニティがあり、継続的に学べる環境が整っています。
このように、どこに時間とコストをかけているのかを見ると、そのスクールが何を大切にしているかが分かります
OMYOGAの場合、実習と専門性、そして卒業後のサポートに力を入れていることが読み取れます。
他のスクールでも、同じように「何を重視しているか」を確認してみてください。
自分が求めるものと一致しているかが、選択の基準になります。
よくある疑問と考え方
「オンラインで取得しても大丈夫?」
ヨガアライアンスは、オンラインでのRYT200取得を認めています。
コロナ禍以降、オンライン対応が進み、現在では多くのスクールがオンライン講座を提供しています。
オンラインのメリットは、場所を選ばず受講できること、移動時間がかからないこと、録画受講が可能な場合もあることです。一方で、実技の細かい指導や、対面でのコミュニケーションが制限されるというデメリットもあります。
自分がどの部分を重視するかで判断しましょう。
実技を丁寧に学びたい人は対面の方が向いていますし、理論や哲学を中心に学びたい人はオンラインでも十分に学べます。
「安いスクールは質が低い?」
費用が安いことは、必ずしも質が低いことを意味しません。
スクールによっては、設備をシンプルにしたり、オンライン化でコストを削減したり、講師の人数を絞ったりすることで、受講料を抑えている場合があります。
逆に、費用が高いスクールは、少人数制にして一人ひとりへのフィードバックを充実させたり、専門講師を複数人配置したり、卒業後のサポート体制を整えたりしている場合が多いです。
大切なのは、費用の高低ではなく、その内訳と自分のニーズが合っているかどうかです。
「有名な講師がいるスクールを選ぶべき?」
有名な講師がいることは魅力的ですが、それだけで選ぶのは危険です。
重要なのは、その講師が実際にどれだけ授業に関わっているか、そして他の講師陣の質がどうかです。
有名講師が監修しているだけで、実際の授業はほとんど別の講師が担当している、というケースもあります。
また、有名であっても、初心者に分かりやすく教える力があるかどうかは別問題です。
むしろ、各分野の専門家がバランスよく揃っているスクールの方が、幅広く深く学べる可能性があります。
まとめ──自分で判断できる状態を作る

ヨガ資格を選ぶとき、最も大切なのは「誰かに勧められたから」ではなく、「自分が納得して選んだ」という感覚です。
そのためには、情報を鵜呑みにせず、構造を理解し、自分が何を重視するのかを明確にすることが必要です。
- カリキュラムの具体性と時間配分
- 講師の専門性と体制
- 実習・アウトプットの機会
- 受講スタイルと継続しやすさ
- 卒業後のサポート体制
これらの判断軸をもとに、複数のスクールを比較してみてください。
費用だけで決めず、説明会や体験会に参加して、実際の雰囲気や講師との相性を確かめることも大切です。
ヨガ資格の取得は、ゴールではなくスタートです。
その後の学びや実践をどう続けていくかが、本当の意味での成長につながります。
だからこそ、最初の選択を丁寧に、自分の意思で行ってほしいと思います。
この記事が、あなたの判断の助けになれば幸いです。
どのスクールを選んだとしても、あなたが納得して学び続けられることを願っています。