「ヨガインストラクターをやる上でしんどい部分って何?」
これからヨガインストラクターを目指そうとする人の中には、ヨガインストラクターの良い面だけでなく、大変な部分も知りたいと思う人も多いのではないでしょうか。
いつも笑顔でキラキラしているヨガインストラクターにも、もちろんしんどい部分がたくさんあります。
代表的なヨガインストラクターのしんどい部分は、次の6つです。
ヨガインストラクターがしんどいと感じること6つ |
①収入 ②バックオフィス業務 ③体力 ④他のインストラクターとの比較 ⑤生徒同士の人間関係 ⑥自分自身のケア |
ヨガインストラクターをやっていく上で、多くの人が上記のような「しんどい」部分を経験します。
この仕事を始めたばかりの頃はとくに、理想と現実のギャップに悩まされることもあります。
ですが、次の3つのことを意識することで、乗り越えることができます。
ヨガインストラクターがしんどいと思った時に乗り越えるコツ3つ |
①インストラクター仲間や友人に話を聞いてもらう ②好きなことをしてリフレッシュする ③思い切ってしんどいことを伝え助けてもらう |
ヨガインストラクターも、皆さんと同じように、誰かに話を聞いてもらったり助けてもらったり、好きなことをして心と身体をリフレッシュしています。
また、どんなに辛いことがあっても、ヨガを仕事にできる喜びは、かけがえのないものです。
この記事では、実際にかつてヨガインストラクターとして多くの生徒にヨガを教え、現在はヨガスクール「OMYOGA」代表を務める吉田香代子さんにインタビューした内容をお伝えしていきます。
▼この記事のポイント
◎ヨガインストラクターのしんどいこと6つ ◎ヨガインストラクターがしんどい時に乗り越えるコツ3つ ◎ヨガインストラクターのやりがい |
この記事を最後までお読みになれば、ヨガインストラクターのしんどい部分を理解し、乗り越えるコツややりがいなどを知ることができます。
あなたがヨガインストラクターのしんどい部分を把握した上で、今感じているヨガの魅力に確信を持ち、「誰かを笑顔にしたい」という、夢への第一歩を踏み出せることを願っています。
【この記事を書いた人】
CONTENTS
ヨガインストラクターがしんどいと感じること6つ
冒頭でもお話した通り、ヨガインストラクターはキラキラした側面だけでなく、しんどいと感じることもあります。
ただ、具体的な内容は、実際に現場で指導したことがあるヨガインストラクターにしか分かりません。
かつてヨガインストラクターとして生徒に指導していた私自身や、私のインストラクター仲間が、どのようなことに「しんどい」と感じていたのか、ヨガインストラクターの真実を包み隠さず赤裸々にお伝えします。
ぜひ、これからヨガインストラクターを目指すあなたの参考になれば幸いです。
収入
ヨガインストラクターの収入は、始めたばかりのときは少ないです。
ヨガインストラクターの雇用形態が、フリーランスや契約社員など正社員ではない人が多いことや、ヨガのレベルアップのために参加する勉強会の費用などが収入を圧迫するからです。
ヨガインストラクターの勉強は、定期的なレッスンのほかに、有名な先生が不定期で開催する特別レッスンに参加する場合もあります。
特別なレッスンは遠方であっても参加する価値があり、交通費や宿泊費をかけてでも参加する人が多くいます。
さらに、「1-2.バックオフィス業務」でもお話しますが、ヨガインストラクターはレッスン以外にも顧客管理や経理、集客など、事務的な作業も担うことになります。
バックオフィス業務に関して経験や知識がない場合は、通信講座や書籍、ワークショップなどで勉強することが必要になるので、どんどん出費がかさんでしまいます。
◎私が実践したこと
ただ、私自身は収入が少なくて困ったことはありません。次のようなことで、乗り越えてきたからです。
◎思い切ってスタジオを構え、周知活動に注力してヨガの仕事に全力を注ぎ込んだ。 →自分を知ってもらえるチャンスを広げて、収入を上げた! ◎勉強会に参加したら学んで終わりではなく、ワークショップを開催した。 →積極的にアウトプットして、収入を上げた! |
収入を安定させられる人と少ないままの人の決定的な違いは、思い切ってすべてを注ぎ込めるかどうかが大事なポイントです。
「ちゃんと稼げるか分からないから」と言って、どこか本気になれず本業の片手間でやっていたり、せっかく勉強してもそのままにしていたりすると、いつまでも収入は増えません。
例え副業であっても、いずれヨガインストラクターだけで食べていくという強い気持ちを持ち、全力で取り組む姿勢が成功する秘訣なのです。
バックオフィス業務
(※SEO:検索エンジン最適化のこと。Webで書いたコラムなどが、上位に表示されるようにする取り組みです。)
ヨガインストラクターとしてしんどいと感じることは、バックオフィス業務です。
ヨガが好きで、「ヨガを広めたい!」という思いでヨガインスインストラクターになった人にとって、パソコンや書類に向き合う時間が多いと「しんどい」と感じることが多いでしょう。
ましてや経験がないマーケティングなどに携わることになると、「自分にできるだろうか」という不安を感じます。
スタジオ勤務の場合集客や販売にノルマがある会社もありますので、さらにプレッシャーが大きくなってしまうのです。
また、バックオフィス業務に慣れていないと残業が増えたり、ヨガよりもパソコン作業の方が、長い時間を占めるかもしれません。
「ヨガを教えたくてヨガインストラクターになったのに、私は何をしているのだろう」としんどい気持ちが溢れてきてしまうのです。
◎私が実践したこと
ここに関しては、とにかく学ぶことが大切です。分からなくて悩むより、どうやったら今より早く仕事を終わらせられるか、ひたすら勉強しました。
私の場合は、マーケティングや集客などは、勉強会に行き、学びました。
初めは分からない事だらけでしたが、めげずにやり続けていくうちに少しずつ理解できるようになり、仕事にも活かせるようになりました。
体力
ヨガインストラクターは体力面でしんどいと感じる時があります。具体的には次の4つのケースです。
・病気 ・怪我 ・レッスンを詰め込みすぎている時 |
当たり前ですが、ヨガインストラクターでも生理痛は来ますし、病気や怪我をすることもあります。
個人スタジオやフリーランスの場合、自身の体調が優れないことがあっても、簡単に代行の先生をお願いできません。レッスン自体をお休みにする場合、生徒への連絡や事情の説明、お休みした分の収入減など、しんどい部分が多くあります。
さらに、ヨガインストラクターの中には、月に60本のレッスンをこなしているような多忙な人もいます。
一般的な会社員と同じような働き方になるので、レッスン後にバックオフィス業務や自分のための練習時間を確保しなければならず、体力的に辛さを感じることが増えるでしょう。
◎私が実践したこと
辛ければ休むことが大切です。
自分が整っていなければ、周りの人を笑顔にすることはできません。病気は怪我はしっかり治してから、レッスンに復帰するようにしました。
体型維持はそれほど辛くない! |
「ヨガインストラクターは常に理想の体型をキープしなければならず大変そう」と感じている人も多いのではないでしょうか。 実は、ヨガインストラクターの体型維持はそれほど辛くありません。 なぜなら、ヨガインストラクターは毎日のようにレッスンをしているから。 毎日身体に刺激を与えている状態なので、あえて「体型を維持しなきゃ!」「痩せなきゃ!」と頑張らなくても体型を維持できるのです。 |
他のヨガインストラクターとの比較
「あの先生のレッスンがとても良かったのよ!」
「あの先生のクラスはいつも予約が取れないほど人気で…」
ヨガインストラクターをやっていると、生徒からこのような言葉を投げかけられることもあります。
生徒に悪気はないことは分かっていても、私たちヨガインストラクターも人間です。他の先生の話題があると、比較されていると勝手に感じて、「私の何かがダメなのかな」と心にズキンと痛みを感じるほど落ち込んでしまうこともあるのです。
他のヨガインストラクターの人気ぶりを聞いて、「そうなんだ!私も是非人気のクラスを受けてみたい!」と前向きに捉えられる人もいます。
ポジティブに捉えられる人なら、それほどしんどさを感じないでしょう。
◎私が実践したこと
比較されてると思うことは本当に辛いことです。
私は友人やインストラクター仲間に話を聞いてもらうことで乗り切っていました。
誰かに相談することはとても大事です。
「1-5.生徒との人間関係」「1-6.自分の心身のバランスを保つこと」にも共通しますが、辛い時は自分の中に溜め込まず、話を聞いてもらうだけでも心が軽くなります。
生徒との人間関係
ヨガインストラクターをしていると、レッスンの際に生徒からクレームが届くこともあります。
内容はさまざまで、私や私のインストラクター仲間の経験では次のようなものがありました。
・隣の人がうるさいのに何故注意しないのか ・レッスンで使うアロマの香りが嫌だ ・男性インストラクターには触られたくない |
このように、クレームの内容は、ヨガインストラクターにはどうしようもないこともあります。
故意に不快な思いをさせているわけではないものの、クレームが届くと、私自身を否定されているような気持ちになりました。
自分の心身のバランスを保つこと
ヨガインストラクターは、自分の心身のバランスをとる時間を確保することが難しいです。
なぜなら、「1-2.バックオフィス業務」でもお話した通り、ヨガインストラクターはヨガのレッスン以外にも事務作業や営業活動を行わなければならず、自分の時間を捻出するのが大変だからです。
土日はレッスンを行うことがほとんどなので休むことができませんし、平日も生徒の仕事が終わる夕方〜夜の時間帯にレッスンを設定します。
業務に追われる日が続き、自分の心身バランスを整える時間はほとんどありません。
心を落ち着かせる時間がなく毎日に忙殺されていくと、ヨガインストラクターと言えども心身のバランスが崩れていきます。
「今日もレッスン後に事務作業をしなければならない」
「土日もレッスンをしなければならない」
など、〇〇しなければならないという考え方が強くなり、しんどい気持ちが強くなってしまうのです。
ヨガインストラクターがしんどい時に乗り越えるコツ3つ
私がヨガインストラクターをしていてしんどいと感じた時に、どのように乗り越えたのかをお伝えしましょう。
具体的には、次の3つです。
①ヨガインストラクター仲間や友人に話を聞いてもらう ②好きなことをしてリフレッシュする ③しんどいことを周囲に伝えて助けてもらう |
上記のコツを、ひとつずつ具体的に説明していきます。
乗り越えるコツが分かれば、しんどい局面も乗り切ることができるでしょう。ぜひ参考にしてください。
ヨガインストラクター仲間や友人に話を聞いてもらう
ヨガインストラクターがしんどいと感じた時は、仲間や友人に相談することでモヤモヤを解消していました。
しんどいと感じることの中には、生徒同士の人間関係や他のインストラクターと比較されるなど、自分ではどうしようもないことも多くあります。
自分ではどうしようもないことや職種ならではの悩みは、誰にも言えずに自分で抱え込んでしまう人も多いですよね。
ただ、自分で悩みを抱えすぎるとどんどんマイナスの感情が膨らみ、気づかないうちに自分で自分を苦しめてしまうことになります。
だからこそ、遠慮せずに仲間や友人に話を聞いてもらいましょう。
特にヨガインストラクター仲間に話を聞いてもらうことができれば、同じ境遇だからこそ、分かり合えることがあるでしょう。
好きなことをしてリフレッシュする
「ヨガインストラクターは達観している人たちばかりだから、自分の欲望のままに動くことはないのでは?」などと、思っていませんか。
私たちヨガインストラクターも、皆さんと同じ人間です。
好きな食べ物や趣味を思いっきり楽しむ時もあります。
もちろん、毎日欲望の赴くままに好きな物ばかり食べることはありませんが、「しんどい」と感じた時は自分を甘やかしてリフレッシュすることが多いのです。
本当に、皆さんと同じようなリフレッシュ方法です。
好きなことをしてリフレッシュする時間があるから、しんどいと感じても乗り越えられるのです。
しんどいことを周囲に伝えて助けてもらう
しんどい時は遠慮せずに周囲に伝えていました。
しんどいのに無理に頑張り続けても、ヨガインストラクター自身にも生徒にも良い影響はありません。
怪我をしてしまって、体調が優れないということを前もって伝えておけば、生徒も理解を示してくれます。
どうしてもレッスンができない時は、仲間のヨガインストラクターにお願いして、レッスンを代行してもらうと良いでしょう。
逆に、仲間のヨガインストラクターが怪我や病気をした際は助けてあげれば良いのです。
ヨガインストラクター同士、持ちつ持たれつの関係でいると、いざという時も安心してお願いできます。
ヨガインストラクターになることに迷う、あなたへのQ&A
「ヨガインストラクターになりたい」という夢への憧れがあっても、しんどい部分への不安がネックになり、ヨガインストラクターになることを迷っている人も多いのではないでしょうか。
そこで、ヨガインストラクターになることを迷うあなたが知りたいことを、3つお伝えしていきます。
Q&A方式でお伝えしていくので、ぜひ参考にしてくださいね。
Q離職率はどうですか?
私の周りの方ですが、ヨガインストラクターは、一度なったら長く続ける人がほとんどです。
もし辞めるとしたら、妊娠出産や夫の転勤など、身体的や家族の事情で一時的に休職する場合です。事情が落ち着いたら、ほとんどの人がまたヨガインストラクターの仕事に戻ってきます。
「ヨガインストラクターになりたい!」という情熱とヨガの魅力は、いつになっても消えません。
ヨガインストラクターとして経験を積めば積むほど、ヨガがもたらすさまざまな効果の虜になり、ヨガインストラクター以外の自分は考えられないほどになります。
Qヨガインストラクターは心身のバランスを保てますか?
「1-6.自分の心身のバランスを保つこと」でもお話した通り、ヨガインストラクターはレッスン以外にも業務が多く多忙なので、自分の心身のケアを行う時間を確保するのが最初は難しいです。
時間を見つけてレッスンに通ったり好きなことでリフレッシュをして、意識的に心身のバランスを保つようにすることが大切でしょう。
少しずつ上手にバランスを取れるようになっていきます。
Q掛け持ちと1箇所でやるのは、どちらがいいですか?
ヨガインストラクターだけで食べていけるようになりたいのであれば、思い切って1箇所に拠点を構えてレッスンを開くべきです。
なぜなら、特定の場所にスタジオがあり、同じ日時でレッスンをやっている方が、近所の人や通りがかった人などに覚えてもらいやすいからです。
スタジオがあれば、勉強会などで技術や知識を習得してきた際に、自分のスタジオでワークショップを開くこともできるでしょう。
ワークショップは、開くことで収入に変えることができるのでおすすめです。
一方、掛け持ちでやっている人のほとんどは、なかなか収入が上がらずいつまでもヨガインストラクターだけで食べていけるようにはなりません。
他にも仕事がある状態だとどこか安心感を持ってしまうことや、他の仕事とのバランスをとるのが難しく、どっちつかずになってしまうことが原因です。
ヨガインストラクターとして成功したいと心から望むのなら、掛け持ちはおすすめできません
1箇所に拠点を構え、いつも同じ日時でレッスンを開き、多くの人に知ってもらえる努力をする事が必要です。
ヨガインストラクターを目指すあなたへ。ヨガインストラクターは本当に楽しいです
ここまでのお話で、ヨガインストラクターのしんどい部分や乗り越え方、Q&Aなどを詳しくお伝えしてきました。
最後に、皆さんにこれだけはお伝えしたい事があります。
それは、ヨガインストラクターは本当に楽しい仕事だという事です。
記事の中でお伝えしてきた通りしんどい部分は多くありますが、それを大きく上回るほど楽しいことや、やりがいがある魅力的な仕事です。
自分自身が整えば自ずと自分の周りも整っていきます。
ヨガインストラクターは、自分の精神面だけでなく、仕事や家族関係、友人関係、全てが整う魅力的な仕事です。
とは言え、「ヨガインストラクターになりたい気持ちはあるけれど、生徒の見本になるような整った暮らしを自分に送れるだろうか」と不安に感じる人もいるでしょう。
心配はいりません。
ヨガインストラクターは、むしろ心に弱い部分があってそこを克服するためにヨガに出会い、魅了されてきた人がほとんどです。
お菓子やジャンクフードも食べますし、落ち込むことがないわけではありません。友人と大声ではしゃぐ時だってあります。
自分にも弱い部分があるからこそ、ヨガによってもたらされる効果を誰よりも体感し、伝えることができるのです。
ヨガインストラクターは、自分も他人も幸せにできる、とても魅力的な仕事です。
せっかくやるなら思い切って本業でトライしてみると、あなたが今心の片隅に思い描いているヨガインストラクターの未来が、大きく近づいてくることでしょう。
まとめ
いかがでしたか?ヨガインストラクターがしんどいと感じる事や乗り越え方について、実際にヨガ講師として第一線で活躍してきた私・吉田香代子の体験談をお伝えしてきました。
最後にこの記事をまとめましょう。
◎ヨガインストラクターがしんどいと感じることは6つ
①収入面
②バックオフィス業務
③体力面
④他のインストラクターとの比較
⑤生徒同士の人間関係
⑥自分自身のケア
◎ヨガインストラクターがしんどい時に乗り越えるコツは3つ
①インストラクター仲間や友人に話を聞いてもらう
②好きなことをしてリフレッシュする
③思い切ってしんどいことを伝え助けてもらう
◎ヨガインストラクターはしんどいことがあっても本当に楽しい仕事
以上になります。
ヨガインストラクターにもしんどい事がありますが、それよりもやりがいが大きく、一度辞めてもまた戻ってくる人が多い魅力的な仕事です。
この記事で改めてヨガインストラクターの魅力に気づくことができたのではないでしょうか。
「自分も他人も笑顔にしたい」というあなたの夢を実現するために、一緒にヨガのある人生を始められることを願っています。