姿勢が瞑想の良し悪しに影響することはすでに研究からも明らかになっています。
あらゆる宗教にみられる形式的な座り方ではなく、現代生活の中で瞑想としてとりいれるための姿勢のとりいれが、あなたの瞑想を深めます。
一番大切な背骨
100パーセント同じ骨格の人間は一人としていませんが、指標となるアライメントは解剖で明確になっています。それは背骨がS字カーブであることです。
背骨がS字カーブの時、呼吸はスムーズ、筋肉は重量に対し拮抗のバランスが働き調和がとれている状態。これらは、瞑想時に心身にかかる余分なストレスを排除し、集中を高めます。
ですから、ヨガ瞑想にしても、まずはこの背骨の状態を知ることが基本となるでしょう。
アジア人にあわせた背骨のありかた
アジア人の多くは、骨盤後傾の傾向にあるため、S字カーブを作るには骨盤前傾にします。前傾にあわせてすべき動作は腹圧をかけること。下腹部を背中の方までよせてきます。この動きによって腰胸椎にでる痛みを防ぎます。そして腰周辺に痛みではないキューっとする感覚がきたらそこの位置が正解です。後は、骨盤の上に肩、頭を順にならべます。
腹部周囲に力が入り続けてる状態ですが、間違えていません、それによって肩の力もぬけ、喉や顔周囲の筋緊張を緩めることにつながります。
腹筋が弱い、体がかたい、あるいは慣れていない時、この姿勢は非常につらいはず。ですが、日々行っていることで自然と身につくから心配無用です。そしてこの姿勢は工夫することでどんな体状態の人でも比較的すぐにできます。
瞑想は見た目より中身
瞑想にはいくつかの座り方がありますが、どれも背骨のあり方はここまでの説明通り。
ヨガアーサナでのおすすめは、初心者へはお尻に高さをつけたスカ・アーサナやヴァジュラ・アーサナ
上級者へは、シッダ・アーサナやパドマ・アーサナです。
ヨガクラスでは、上級者向けの座り方で瞑想をしてる人をよく見かけます。よく見てみると足もとはプルプル、肩にはものすごい力がはいっている方もチラホラ。それでは質の良い瞑想をしているとはいえません。
そしてそれは、ヨガクラスの時は練習でいいかもしれませんが、自宅では必ずそのようなことがないことをおすすめします。
椅子に座って行う方法なら体が硬くても足がプルプルする心配はいりません。
もっと楽にと臨むなら、最初は仰向けからスタートでも問題ないのです。
椅子に座る時のポイントは、股関節(足のつけ根)の位置が膝より少し高いくらいの位置にすることです。
逆に股関節が膝より低い位置にあるのは必ずさけます。そしてかかとの上に膝がくるようにすることで姿勢の安定を助けます。
目線をつくる
目の動きは首周囲の筋肉から仙骨にかけての筋肉まで繋がりをもっています。だから、目線の固定は瞑想の良し悪しに影響するのです。
瞼を閉じてる間も考えごとをしてる時は目線は下向きになり、次に猫背になります。
そうならないように、まずは瞼を閉じる前に目線を1点に集中させ、そこからそっと瞼を閉じています。
驚くかもしれませんが、目線はやや下ではなく正面においておくのが姿勢との関係において一番良いのです。
姿勢は質の良い瞑想への導入方法の一つ
ここまで書いた瞑想の姿勢は、人の資質によって必要量が異なります。
例えば身体的なストレスを感じない人であれば、姿勢なんてさほど気にする必要はないのです。
また、瞑想に集中することができ始めたらその時の姿勢は特に重要ではありません。
姿勢は、あくまでも瞑想への導入をスムーズにするための方法の一つだということです。
参考:(OMYOGA)中立、有の瞑想、無の瞑想