体型や見た目に自信がない人ほど、実はヨガインストラクターに向いている理由

「ヨガインストラクターはスタイルが良くなければいけない!」と思っていませんか?

たしかにSNSをひらけばスタイルのいいインストラクターさんたちが、華麗なポーズを披露しています。「すてきだなぁ」と思う反面「私には到底無理……」と思ってしまうこともありますよね。

けれどもそれは、単なる思い込みかもしれません。

 

もし今あなたがインストラクターという生き方に興味はあるものの「お腹が出ているから」「足が太いから」そんな体型の悩みで躊躇しているならもったいない です。

むしろ体型や見た目を気にしている人にこそ、ヨガインストラクターにチャレンジしてほしいと思っています。チャレンジする価値があるのです。

私もまさにそうでした。
スタイル悪いし、可愛くないし、おばさんだし!
ヨガインストラクターとして人前に出るなんて、絶対無理!
むしろこっそり隠れていたいほど笑

そんな気持ちだったので、RYT200の資格取得講座に申し込んだのも自分のヨガのレベルを上げるのが目的。インストラクターになるなんて全く考えていませんでした。

「私なんて絶対ムリ!」

それが今はヨガ瞑想講師としてオンラインサロンを開設。人前に出て活動しています。
なぜそんなふうに気持ちが変化しのか。

それは、まさにヨガの持つチカラによるものでした。

 

第1章では体重100キロを超えるカリスマヨガインストラクターさんを紹介します。
第2章はヨガの目的はダイエットではないことを歴史を振り返りながら解説、
第3章は現代の日本でもダイエットばかりが求められているのではないことをデータを示してお伝え、
第4章は、それでもやっぱりヨガインストラクターさんの多くがスタイルがいい人が多い理由とともに、ヨガのもたらす効果についても解説しています。

この記事を読めば、見た目のコンプレックスを理由にヨガをやること、ヨガインストラクターになることを躊躇っているあなたも、新しい一歩を踏み出せることでしょう。

 

 

体重100キロを超えていても大人気!ヨガインストラクターダナさんが教えてくれたこと

ヨガインストラクターは見た目が良くなければいけない。
それらは完全な思い込み
です。

 

例えば太っているというコンプレックスについて。
太っていても人気を博したヨガインストラクターさんをご紹介します。

100キロを超えていても人気のヨガインストラクターとして話題になったダナさん。
Instagramのフォロワーは4.1万人2021年現在)で、ヨガをしている動画も複数アップされています。

 

「私についてヨガをするには太りすぎだという人もいるでしょう。でもこれが今の私にとってベストな体型なの」

 

Instagramで彼女が気持ちよくアーサナ(ヨガのポーズ)をとっている姿を見ると、その言葉がするりと心に届きます。
「太っている」というコンプレックスを持ち、ヨガを敬遠していた人たちからの支持も得て、カリスマヨガインストラクターとして人気を博しました。

そんなダナさんですが、最初から明るくポジディブだったわけではありません。 

 

物心ついてからずっと体型へのコンプレックスがあり、体重が130キロを超えていた大学生の頃は、人生で最も憂鬱な日々を過ごしていたと言います。痩せれば全てがうまくいくと信じて減量にも挑戦。

けれどダナさんは気がつきます。
痩せて外見が変わったからといって、嫌なことが全て解決するわけではないということに。

そして、内面と向き合うためにヨガを始めたのです。初めて21歳でヨガのレッスンに参加したときは、周りと比べて誰よりも太っている自分自身を恥ずかしいと感じたんだとか。さらには、ヘッドスタンドや逆立ちをしている周囲の人たちを見て「私には一生ムリ!」と思ったと言います。

そこから一年半、ヨガを続け難易度の高いアーサナまでとれるようになったダナさん。
Instagramにには「一生ムリ!」と思ったはずのヘッドスタンドをしている画像がアップされています

 

彼女には大きなコンプレックスがありました。けれど自分を恥ずかしいと思っていたことと向き合うことで、絶対にムリと思っていたアーサナさえ可能にし、たくさんの人の心を動かす強さと美しさを得ることができたのです。

なぜ「ヨガ=ダイエット」のイメージになったの?
ヨガの意外な歴史。

4500年以上の歴史があるといわれているヨガ。
当初の目的は修行のためだったと言われています。
つまり本来ヨガと体型は一切関係のないものでした。
ヨガ=ダイエットのイメージになったきっかけは、1970年代のエクササイズブーム。
これをきっかけに日本でもヨガがメジャーになりましたが、長い歴史から見ればごくごく最近の流行なのです。
もちろんヨガには、運動としての効果もあります。
しかしながら本来の目的が修行であり、心を整える目的で生まれたものであることから、むしろ心への働きかけが魅力だと言えるでしょう。
ですからヨガインストラクターになるにあたって体型を気にするのではなく、もっと大きな視点でヨガを学び、生徒さんにヨガの魅力を伝えることの方が大切なのです。

ヨガの目的は修行のためだった

ヨガの発祥は、不明な点が多くはっきりとしていませんが、インド地方の修行のためのものであったという説が広く伝わっています。
インダス文明のモヘンジョ=ダロ遺跡からは、瞑想をする人の姿が記された出土品が発見されており、これがのちにヨガとして確立されていったと言われています。
ヨーガという言葉が見出された最も古い書物はウパニシャッド(奥義書)とよばれる文献です。紀元前800年〜紀元前300年にかけて編纂されたもので、サンスクリット語(古代から中世にかけて、インド大陸や東南アジアにおいて用いられていた言語)で書かれた一連の書物であり、古代インド哲学の集大成といわれています。
この中で古くから多くの超人たちが精神統一のための修行としてヨーガの行法を行なっていた様子が記されています。
時は流れ期限後4〜5世紀頃には「ヨーガ・スートラ」がインドの哲学者パタンジャリによって編纂されました。
この教本を用いたヨーガ学派の目的は、サマーディー(解脱の瞬間)にいたること。いわゆる悟りをひらくためのものでした。日常生活の心の動きや、感官の作用を制御して、動揺や散乱を防ぎ、一点への集中を行うことに徹し、心の統一を図る静的なヨガであり、現在のアーサナ(ポーズ)をとる動的なものではありませんでした。
ヨガのはじまりは、体を動かすというより今でいう瞑想に近い静的なもので、その流れは数世紀にもわたって続いていたのです。

 

 

瞑想的なヨガから、身体を動かすヨガへ

今ヨガスタジオでみなさんがとっているアーサナ(ポーズ)について、詳しく説明がされるようになったのは、10世紀に入ってからのこと。
さらに16〜17世紀になり「ハタ・プラディーピカー」のアーサナが、ヨーガポーズへと変化していきました。
その内容は4部門にまとめられています。
第1章はアーサナ、第2章はプラーナヤーマ(呼吸)、第3章はムドラー(手や指を使った印)、第4章はラージャ・ヨーガとなっています。
ラージャ・ヨーガは古典ヨーガに至るための身体的なメソッドとしてハタ・ヨーガが存在しているので、最終段階の瞑想的内面的な古典ヨーガによる部分を識別するために作られた言葉です。
よく耳にする「ハタ・ヨーガ」「クンダリーニ・ヨーガ」などが誕生したのもこの時期です。
現在世界的に広がっているヨガの原型は「ハタ・ヨガ」と言えるでしょう。
ハタ・ヨガの「ハ」は陽(太陽)、「タ」は陰(月)を意味しています。この陽と陰、2つの異なる要素を整えることを目的とし、それは心身のバランスを整えることにもつながるとされています。
このあたりから、あくまでも目的は心を整えることにありつつも、身体を整えることの必要性がクローズアップされていきます。

ヨガがエクササイズの一部としてブームに

初期の「ハタ・ヨーガ」は、現代のヨガとは異なりますが、その後「ハタ・ヨーガ」のタントリックな行法を省いた、肉体的・生理的操作が体を動かすヨガとして現代一般的に広がっています。
1920年代には、インド中央政府により、ヨガの科学的研究が始まりヨガ大学が設立されました。
流派としてよく耳にする「アシュタンガ・ヨーガ」「アイアンガー・ヨーガ」などが生まれたのもこの時代のこと。
「アシュタンガ・ヨーガ」の基盤を作ったのは、アシュタンガの父と呼ばれるティルマラ・クリシュナマチャリヤ氏(1924〜1989)であり、彼のお弟子さんである、シュリ・K・パタビジョイス氏(1915〜2009)が90年代にはいってから現代流に合わせてアレンジしたものです。
「アイアンガー・ヨーガ」もまたクリシュナマチャリヤ師の弟子であったB.K.S.アイアンガー師(1918〜2014)が考案したヨガです。
これらもまたダイエット目的のヨガではありませんが、1970年代にアメリカの若者を中心に、ヒッピーなど反社会的ムーブメントの流れの中でヨガブームが生まれました。
彼らもまた最初は瞑想的な目的が中心でしたが、ヨガの存在は広く知られることとなりました。
その少し後にアメリカではエアロビクスが大流行。健康ブームが巻き起こりヨガもエクササイズとして注目をされるようになります。
同じころ、日本でもヨガにエクササイズ要素を取り入れたことで、はじめてヨガがブームとなり多くの人がカルチャーセンターなどの教室へ通い始めました。
1980年には第1回国際総合ヨガ世界大会が開催され、フィットネス業界にヨガが進出。美容と健康のためのヨガが広がっていきます。
このあたりの時代が「ヨガ」=「ダイエット」のはじまりと言えるでしょう。
1990年に入ると、ハリウッドセレブを中心にエクササイズとしてのヨガ人気はさらに加速。その後はより運動量の多いパワーヨガなどのスタイルも台頭していきました。
こうしてヨガの歴史を振り返ると、現代までのわずか100年ほどで、ヨガの目的はインドの修行から、エクササイズへと変化したことがわかります。
スラッとしたいわゆるモデル体型のセレブへの憧れもあり、ヨガは見た目が美しくなるものというイメージをまとうようになったのではないかと思います。

世界最高峰ヨガ指導者の体型は?

現代に至るまでのヨガの歴史がわかる映画「聖なる呼吸」は、ヨガ初心者の映画監督がインドで撮影したドキュメンタリーです。本作ではパタビジョイス氏やアイアンガー氏への貴重なインタビューなども見ることができます。

ちなみに世界中からヨギーが集まる世界最高峰の指導者パタビジョイス氏やアイアンガー氏の体型ですが、失礼ながらフィルムに収められているお姿はお腹がぽっちゃりしてたりします

これを見るとヨガをすることとヨガを教えることについて体型を気にするのは、全くナンセンスだということにも図らずとも気がつくかもしれません。

以下、公式サイトより。

 

現代ヨガの源流T.クリシュナマチャリアの教えを辿る旅に出たヨガ初心者の映画監督。高名な弟子であるK.パタビジョイスとB.K.S.アイアンガーや子供たちのもとを訪ね、彼らから直接レッスンを受ける。

本作は、ドイツ人映画監督ヤン・シュミット=ガレが、ヨガの起源に興味を抱き南インドを訪れ、“近代ヨガの父”ティルマライ・クリシュナマチャリア(1888 – 1989年)の軌跡を追った記録である。

旅の中でシュミット=ガレ監督は、クリシュナマチャリアの直弟子で現代ヨガの最大流派の一つであるアシュタンガヨガの祖・K.パタビジョイスから太陽礼拝を学び、アイアンガーヨガの祖・B.K.S.アイアンガーからアーサナ(ポーズ)の指導を受ける。そして旅の最後に、クリシュナマチャリアの三男から“命をつなぐヨガ”を施される。

今やヨガ人口は世界で3億人と言われるが、20世紀初頭、インドでヨガは少数の年配者や僧侶だけにしか知られていなかった。当時、大学でヨガの実践と哲学を教えていたクリシュナマチャリアは、マイソール王国の君主に雇われ、身体能力を高めるための古典ヨガを発展させた新たなヨガの方式を確立し、これが現代ヨガの源流となった。

南インドの美しい風景と貴重な映像も見どころの1つです。

 

ヨガを始めた目的の第一位は「ダイエット」ではなく、47.8%が「健康のため」

ヨガインストラクターとして体型が気になる理由の1つは、生徒さんがダイエット目的であれば、自分のスタイルがまず良くなくてはいけないと考えることだと思います。
もちろんダイエットを目的にヨガを始める方もいますし、中にはスタイルのいい先生をイメージしている方もいらっしゃるかと思います。けれどそれが大多数ではありません。
一般社団法人 日本ヨガインストラクター協会(JYIA)が1056人のヨガ利用者に対して行なったアンケートによると、ヨガを始めた一番の理由は「健康のため」でした。
一般社団法人 日本ヨガインストラクター協会(JYIA)による「ヨガインストラクター資格」に関する調査
【調査期間】2020年5月29日(金)~ 2020年6月1日(月)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,056人
【調査対象】全国20代~50代のヨガ経験者の女性
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
一方でホットヨガについては、ダイエットを目的とした生徒さんが多い印象です。
ホットヨガ大手のLAVAさんの公式サイトには
「ホットヨガにはこんな嬉しい効果がたくさん!」との紹介があり
「ダイエット、冷え性、リフレッシュ、肩こり、肌悩み」
という順番で紹介がされています。
ホットヨガカルドさんの公式ページにも比較的上部に
ダイエットを成功させたいあなたへ本気痩せる2ヶ月短期ダイエットパックEX」という告知があります。
ダイエット目的であれば、ヨガよりもホットヨガというイメージを持つ生徒さんも多く、
ホットヨガスタジオもそのニーズに応えるカリキュラムを用意しています。
自分らしくヨガインストラクターとして仕事をするなら、生徒さんのニーズがどこにあるかも意識するといいでしょう。

それでもやっぱり、ヨガインストラクターに見た目もステキな人が多い理由

「見た目のことは気にしなくていい」
そうは言っても、インストラクターさんは見た目も素敵な人が多いなぁと思いませんか?
正直なところ私もそう思います。
「見た目がいいからインストラクターさんになれたんだろうなぁ」とも思ったりしていました。実際に悩まずに人前に出ている人もいることでしょう。
けれどそれもまた思い込みかもしれないと思ったエピソードがあります。
とても綺麗でステキなインストラクターの先生から見せてもらった昔の写真。
一般的には若い時の方が、身体も引き締まっていて美しい方が多いイメージですが、
はっきり言って、現在の先生のほうがずっと素敵だったのです。
その理由は主にこの3つだと考えます。

1・ヨガを続けることでインナーユニットが鍛えられ、女性らしいスタイルの良さが手に入る

 

ヨガは、腹横筋(ふくおうきん)多裂筋(たれつきん)横隔膜(おうかくまく)骨盤底筋(こつばんていきん)などのインナーユニットが鍛えられます。
インナーユニットとは、身体を支える重要な筋肉です。これらは姿勢や内臓を正しい位置に保つ役割を果たします。
一般的に筋トレに比べ、インナーユニットに働きかけるヨガは、女性らしいしなやかな身体づくりができるのが特徴です。

2・生徒さんに見られているという意識が、見た目を美しくさせる。

テレビに出ている女優さんやタレントさんが、デビュー当時よりどんどん綺麗になっていくなぁと思ったりしたことはありませんか?
人は見られると美しくなると言われてます。
人に見られるということは緊張感が生まれることでもありますが、
その緊張感こそが美しさを引き出すのかもしれません。
かつて100万ドルの脚線美と言われた大女優マレーネ・ディートリッヒは、
その美の秘訣についてこんな風に答えました。
『綺麗な足でいたかったら、男たちの視線に足をさらしなさい』
さすが大女優!というエピソードですが、
ヨガインストラクターとして人前に立つことで、意識的に自分を律したり努力したりする時間は増えることでしょう。それは見た目の美しさに繋がることですが、そうありたいと願い、ときに努力することが内面から美しさを引き出しているのかもしれません。

3・ヨガ的な生き方をより意識することで、心のバランスが良くなり見た目にも反映される。

素敵だなぁと思う人を思い浮かべてみてください。
その人はどんな表情をしていますか?
おそらくひどく怒っている顔を思い浮かべたという方はあまりいないのではないでしょうか。
笑顔は人を魅力的にみせます。
いつも笑っている人は、一緒にいても心地よく、幸せな気持ちにさせてくれます。
そして笑顔の人は、俯き加減で猫背でトボトボと歩くこともないですよね。
もちろんヨガインストラクターも人間です。
笑顔でいられない時もあれば、無理して笑顔でいる必要もありません。
けれど人生はヨガ的になればなるほど、心が穏やかでいる時間が長くなり、結果的に怒ったり落ち込んだりしている時間は少なくなります。
そうなればやはり見た目が素敵な人になるのも必然だと言えるでしょう。
前述のステキなヨガインストラクターの先生はこんな風にもおっしゃっていました。
「私もコンプレックスありました。っていうか、今でもありますよ笑 見た目のコンプレックスがない人なんてむしろいないんじゃないかな? でもヨガと出会って、そういうところもまた愛してあげられるようになりました」
こんな風に語れるひと。
素敵に見えるのも納得ですよね。

 

まとめ

ヨガインストラクターになりたいけれど、体型や見た目を気にして踏み出さずにいるのはとてももったいないことです。ヨガが深まるにつれ、それがほんとうに些細なことであることにも気がつくはずです。

 

もちろん今あなたが悩んでいる経験は無駄ではありません。

インストラクターになってからは、同じように体型や見た目に自信がないという生徒さんにも寄り添う指導へと繋がるからです。その手応えを感じられたとき抱えていたコンプレックスは個性となりさらには強みとなることでしょう。

 

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