100人いれば100通りの体がある。開脚で真横に脚が開ける人もいれば、何年たっても一定以上開けない人もいる。思いきり深く後ろにそれる人もいれば、少ししかそれない人もいる。練習量の違いではなく、決定的な骨格の差からそうなる。
できない側からすれば、どうしてもいろんなポーズにチャレンジしたくはなるけれど、ここはヨガらしく、自分の体と向き合って心に欲望を抑えるよう言い聞かせるしかない。
だけど自分の体の限界がどこまでかわからない人が多いのも確かだ。キャリアの長い先生でも生徒の体の限界の見極め方を知らない人もいる。それで、自分は体がかたいと思い込んだり、無理し過ぎて体をこわすことがある。そうなると、自分の限界、生徒の限界がわかることは、自分自身や生徒に対して良いコミュニケーションがとれるといえる。
体の限界は、アーサナ基準でわかる。アーサナ基準は、どんな体の人にもあうようにできている。体がかたい人、やわらかい人、camタイプの股関節の人など、人の数だけフィットするよになっている。人の数だけの骨格を覚えるよりもはるかに楽に個々の体にあったヨガアーサナができるのだ。人の数だけヨガがある。だけどアーサナの基準は一つだけなのだ。