「ヨガで行う瞑想ってどんなもの?」
「ヨガの瞑想の効果は?」
ヨガをまだやったことがない人から、ヨガを数回やってみて「気持ちが軽くなるこの感じは何?」と感じている人まで、これからヨガをもっと深く知ろうとする人の中にはヨガの瞑想について興味を抱いている人は多いのではないでしょうか。
ヨガの瞑想について説明するには、まず、ヨガ全体の説明が必要です。
私たちOMYOGAでは、ヨガは次の5つの要素で構成されていると考えています
ヨガを構成する5要素
◎思想
◎哲学
◎アーサナ(ポーズ)
◎瞑想
◎呼吸
中でも「ヨガ=瞑想」と言われるほど瞑想の要素が強くあります。その理由は、元々ヨガは古代インドで仏教やヒンデゥー教の精神修行の一つである瞑想から始まったものだからです。
ヨガは瞑想をはじめ、思想、哲学、アーサナ(ポーズ)、呼吸を連携させることで、自分自身と向き合い内観性を高めていきます。その結果、自分の中の大切なことを見つけ、自分が大切にしている人たちとつながることができるのです。
ヨガで行う瞑想には静的と動的の2種類があり、それぞれ効果が違います。求める効果を手に入れるためには、2つの違いやポイントを知り、適切に実践することが大切です。
そこでこの記事では、次のポイントについて解説していきます。
◎ヨガで行う瞑想とは
◎ヨガの瞑想をタイプ別に解説
◎ヨガの瞑想がもたらす効果3つ
◎ヨガの瞑想を行うポイント
◎ヨガの瞑想の実践方法
◎ヨガの瞑想を成功させるための心構え
この記事を最後までお読みになれば、ヨガで行う瞑想について仕組みや効果、方法などを知り、実践することができるでしょう。
あなたがヨガの瞑想について深く理解し、より豊かな生活を手に入れるためのサポートができれば幸いです。
CONTENTS
ヨガで行う瞑想とは
冒頭でもお話した通り、ヨガは5つの要素で構成されていて、瞑想はそのうちの1つです。ヨガの要素を表した下の図をご覧ください。
ヨガにおける瞑想はヨガの一部であり、決して欠かせないパーツなのです。
そこで、ヨガにおける瞑想のルーツや効果を詳しく説明していきましょう。
ヨガの瞑想を理解するために、ぜひ参考にしてください。
瞑想はヨガの要素の一つである
先ほどもお話した通り、瞑想はヨガの要素の一つです。ヨガの全体像を知るためにも、まずはヨガを構成する5つの要素について知り、全体像を把握しましょう。
①思想
②哲学
③アーサナ(ポーズ)
④瞑想
⑤呼吸
ひとつずつ、説明します。
①思想(自由でいつづけること)
②哲学(幅広く考えを巡らすこと)
③呼吸(バランスをみること)
④アーサナ(ポーズ)
⑤瞑想
ヨガはこれらの5つの要素を連携させて自己の内観性を高めていき、自分自身と向き合い精神を安定させることがゴールです。
そのため、5要素の中でも、自分自身と向き合い立ち止まるという「瞑想」が、より重要な意味を持つのです。
元々の起源はヨガ=瞑想だった
先ほどヨガの5要素についての説明の中で、瞑想は特に重視されるポイントだとお話しました。その理由は、ヨガは元々瞑想から始まっているからなのです。
ここで、ヨガの起源について説明しましょう。
ヨガは約4500年前に古代インドで発祥した、仏教やヒンドゥー教の精神修行の一つです。
精神修行と言われる通り、元々は身体の健康法ではなく、宗教的思想の一つとして精神を安定させるものとして誕生しました。
そのため、現代のヨガのように身体の柔軟性を高めることに重きは置いておらず、呼吸や瞑想を通じて心を整えることを目指していたのです。
今ではヨガと言えば、全身のストレッチによる健康法としての意味合いの方が強いですが、本来は精神修行の一つです。
ヨガにおける瞑想とは自己変容のツールを表す
ここまでのお話で瞑想がヨガの一部であることがお分かりになったかと思います。次に、ヨガにおいて瞑想がどのような役割を果たすのか、お話しましょう。
ヨガにおける瞑想とは、自己変容のツールです。
▼ヨガにおける自己変容とは
自己変容は、ヨガが目指す最終的なゴールでもあります。
瞑想でどのように自己変容を行うのかを、もう少しわかりやすく説明しますね。
「 瞑想はヨガの要素の一つである」でも説明した通り、ヨガにおける瞑想は自分自身と向き合うことです。
⑤瞑想
自分自身と向き合い、立ち止まる。自分の中の変化を大切にして本来の資質を探してみる。自分らしさを大切に、互いの個性も尊重し合う。
私たちの脳は、起きた時から寝る直前まで多種多様な情報網に晒され、思考が散らかっている状態です。
ヨガにおける瞑想は、ヨガ特有の深く落ち着いた呼吸で身体の緊張をほぐしてリラックスしながら、無心になって脳を休めます。
ヨガを通して脳を休ませることで、不要なものを取り払い、本当に必要なものに気づくことができるというわけです。
この、「自分自身の中の大切なものを見つける」ということが、ヨガが目指す最終的なゴールである自己変容です。ヨガにおける瞑想は、自己変容を実現するために欠かせないツールなのです。
マインドフルネスとは「今この瞬間に気づきがある心の状態
ヨガの瞑想を調べていると、「マインドフルネス」という言葉に出会うことがあるでしょう。中には、「瞑想とマインドフルネスは同じ意味?何が違うの?」と疑問に感じている人も多いのではないでしょうか。
マインドフルネスは瞑想のことではなく、「今の瞬間に評価や判断を手放して注意を払うことから、湧きあがる気づきの状態」のことを言います。
もう少し分かりやすく言うと、マインドフルネスとは心が自分の変化に気づいている状態のことを指しています。つまり、マインドフルネスは、瞑想などの方法を活用して無心になり、「自己変容ができる段階」のことを言うのです。
マインドフルネスには、3つの要素があります。その中の1つが、「瞑想」です。
イメージしやすいように、下の図をご覧ください。
ただ、「マインドフルネス瞑想」という言葉があるように、マインドフルネスを瞑想の一種として捉える場合もあります。
マインドフルネス瞑想は「今」の状態に集中して気づきを得るもので、初心者が挑戦しやすい瞑想です。ですが、未来の自分を変えていく段階までは、いっていません。
【マインドフルネス瞑想とヨガにおける瞑想の気づきの段階】
ヨガにおける瞑想の理想像は「今」の状態だけでなく、「その先の自分自身を変えるために自分を越えること」にあります。
少し難しいですが、ヨガの瞑想はマインドフルネス瞑想よりも、さらに深い状態を目指しているということを理解しておきましょう。
ヨガの瞑想は2タイプ
ヨガの瞑想には2つの種類があります。
ヨガのゴールである自己変容を実現するためには、どちらか一方を行うのではなく、両方の瞑想を行うことが必要です。
ただ、静的な瞑想と動的な瞑想では行う内容や効果が異なるため、それぞれについて詳しく知っておく必要があります。
ひとつずつ詳しく説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
静的な瞑想
静的な瞑想とは、自分の内側に働きかけ自分自身の感情をコントロールすることです。
具体的な例をあげて説明しましょう。
【静的な瞑想の具体例】
いつも同じ道を通って面白くない
↓
「面白くない」という気持ちをコントロールして何気ない道でも楽しいという気持ちに変える
このように、静的な瞑想とは自分自身の感情や思考を、良い意味でコントロールして、心の安らぎや穏やかさを得ていくことを言います。
静的な瞑想は深くなるほどに自己変容が高まっていくため、ヨガの最終段階とも言われています。
動的な瞑想
動的な瞑想とは、静的な瞑想とは逆に、自分の行動そのものを変えていくことです。
具体的な例をあげて説明しましょう。
【動的な瞑想の具体例】
いつも同じ道を通って面白くない
↓
「いつも同じ道を通る」という行動を変えて違う道を通ってみる
このように、動的な瞑想では、自分自身をより良いものにするために、今までの行動や態度そのものを変えていきます。
上記のように、自己変容を起こすためには、静的な瞑想と動的な瞑想の2つが必要です。
・内面が変わり行動が変わること
・行動が変わることで内面が変化すること
など、それぞれが互いに関わり合って相乗的に働き、連鎖反応を起こし、新しい自分に出会うことができます。
ヨガの瞑想がもたらす効果3つ
ヨガの瞑想について基本的な説明をしてきましたが、「ではヨガの瞑想はどんな効果があるの?」と思っている人も多いでしょう。
ヨガの瞑想がもたらす効果は、大きく分けると3つあります。
これからヨガの瞑想を実践するにあたり、あらかじめどのような効果があるのかを知っておくことはとても大切です。
3つの効果について詳しくお話していきますので、ぜひ参考にしてください。
リラックス効果
ヨガの瞑想にはリラックス効果があります。ヨガの瞑想によって自律神経のバランスが整うからです。
ヨガの瞑想で自律神経のバランスが整う仕組みは、ヨガの瞑想で行う深く落ち着いた「腹式呼吸」が副交感神経を優位にすることにあります。
副交感神経が優位になることで、心身がリラックス状態になります。そのため、ヨガの瞑想を行うとリラックス効果を得られるのです。
心身がリラックスすることで、次のような効果が期待できます。
・安心感を得られる
・寝つきが良くなる
・深い眠りにつける
・疲れが残りにくくなる
特に睡眠の質を高めたい場合は、寝る前にヨガの瞑想を行うと良いでしょう。瞑想と睡眠の両方で脳を休ませることにより、短い時間でも満足できる良質な睡眠を得ることができます。
交換神経と副交感神経の働き
先ほど自律神経の説明が出たので、より理解を深めるために補足しておきましょう。
自律神経は、身体の活動性を生み出す「交感神経」とリラックスしている状態を作る「副交感神経」から成り立っていて、互いのバランスを保ちながら心身の健康を維持しています。
交感神経と副交感神経の働きを表した次のイラストをご覧ください。
交感神経は主に日中に働き脈や呼吸を活発にして身体を活動的にします。
一方、副交感神経は主に寝ている間に働き、全身をリラックス状態に保っているのです。
もし自律神経のバランスが乱れれば、どちらかの働きが強く出てしまい、不安や緊張、不眠、動悸、だるさなどを引き起こします。
例えば、残業続きで寝不足が続けば常に交感神経が優位になり、ちょっとしたことでイライラしたり、血圧が高くなってしまうでしょう。
逆に、あまりにも何もしない生活を続けていると副交感神経が優位になりすぎてしまい、「寝ても寝ても眠い」「やる気が出ない」といった症状に悩まされることになります。
刺激が多く多忙な日々を送る現代人にとって、意識的に自律神経のバランスを整えることが心身の健康を保つ秘訣なのです。
集中力の向上
ヨガの瞑想により、集中力を向上させることができます。
瞑想で無心になることを繰り返すうちに、脳にオンオフをつける習慣を身に付けさせることができるからです。
瞑想を行う際は外的な刺激を遮断し、自分自身の意識に集中します。余計なことを考えたり、考えを巡らせたりはしません。そうしていくうちに、一つのことだけに意識を注ぐ、深い集中状態を作り出すことができるようになるのです。
ヨガの瞑想ができるようになると、普段の生活でも瞑想状態のように集中できるようになります。例えば次のような状態です。
・リビングで家族がテレビを見ていても勉強に集中できる
・職場のコモンスペースで会議をしている人がいても自分の資料作りに集中できる
集中力がアップすることで、記憶力が向上したり、仕事を効率よく進められるという効果も期待できます。
ストレス軽減
ヨガの瞑想には、ストレス軽減の効果も期待できます。その理由は、2つあります。
①ヨガの瞑想で副交感神経が優位になる
②自分自身の意識に集中することで雑念を取り払えるようになる
それぞれについてさらに詳しく説明していきましょう。
ヨガの瞑想で副交感神経が優位になる
「リラックス効果」でもお話しましたが、ヨガの瞑想を行うと副交感神経が優位になります。
副交感神経がバランスよく優位になり、リラックスすることで、精神的なイライラや身体的な筋肉の緊張や凝りがほぐれます。
心身ともに興奮状態が収まり、ストレスのない状態を保つことができるのです。
自分自身の意識に集中することで雑念を取り払えるようになる
ヨガの瞑想では、外的刺激はもちろん、内側にある雑念や欲望を取り払って自分自身の意識に集中します。
そうすることで脳の中が空っぽになり、不要な心配や焦り、プレッシャーなどから解放されるのです。
ヨガの瞑想において自分自身を見つめる力がついてくると、今あるストレスが軽減されるだけでなく、これから起こるストレスに対する耐性もついていきます。
自分にとって大切なものや、物事の本質を見極められるようになるため、過去の出来事にクヨクヨしたりまだ見ぬ未来に不安を抱くことがなくなるのです。
その結果、ストレスに強くなり、前向きに行動することができるようになります。
ヨガの瞑想を行うポイント3つ
この3つは、どれも外せない重要なポイントです。
それぞれについて詳しく説明していきますので、ヨガの瞑想を実践する際に役立ててくださいね。
環境
ヨガの瞑想を行う際は、まず環境を整えましょう。
質の良い瞑想を行うために、あなたが集中できる場所で行うことが必要だからです。
ヨガの瞑想を行う環境は次の3つのポイントを押さえて選びましょう。
①五感を研ぎ澄ませられるような静かな場所
②適温な場所
③自分が安心できる場所
それぞれについて説明していきます。
五感を研ぎ澄ませられるような静かな場所
ヨガの瞑想を行う場所は、五感を研ぎ澄ませられる静かな場所にしましょう。
静かな場所で行うことでより集中力が高まるからです。
具体的には、次のような場所を選びましょう。
・テレビやスマホなどの音の刺激がない
・目の前に映像など視覚を刺激するものがない
・異臭もしくは刺激的な匂いがない
ポイントは、できるだけ雑念が入らない場所を選ぶことです。あらかじめ除去できる刺激は、取り除いておきましょう。
適温な場所
瞑想を行う場所を選ぶ際は、室温も大事なポイントになります。
なぜなら、暑すぎたり寒すぎたりすると身体が体温調節にストレスを感じ、リラックスした状態で瞑想を行えなくなるからです。
そのため、瞑想を行う場所を選ぶ際に、空調や冷暖房をしっかり整えておくようにしましょう。
もし外で行う場合は、外気温に気をつけると共に、寒くなったり暑くなったりしないよう、服装にも注意を払う必要があります。
心から落ち着いて瞑想を行える場所
ヨガの瞑想を行う際は、あなたが安心できる場所を選びましょう。その理由は、心から落ち着ける場所を選ぶことで、精神的に最高のリラックス状態をつくることができるからです。
心から落ち着ける場所としておすすめなのは次の通りです。
・自分の家
・自分の部屋
・誰もいない公園
・早朝の海辺 など
自分の家や自分の部屋は一人きりになれるため、落ち着ける場所としては最もおすすめです。ただ、家や部屋には日常の物が溢れているため、どうしても無心になれないという場合もあるでしょう。
そのような場合は、誰もいない時間帯に公園や海辺で瞑想を行うのもおすすめです。
呼吸
ヨガの瞑想と呼吸は、切っても切り離せないほど大事な要素です。
なぜなら、ヨガの瞑想は心身をリラックスさせることが必要であり、そのためには副交感神経が優位になる「腹式呼吸」で行わなければならないからです。
腹式呼吸とは簡単に言うと、お腹を膨らませる呼吸法です。具体的なやり方は次の通りです。
①背筋を伸ばしてゆっくりと鼻から息を吸う
②息を吸う時にへその下に空気をためる感覚でお腹を膨らませる
③ゆっくりと、吸った時間の倍の時間をかけて口から息を吐き出す
④身体の中の悪いものを出し切るイメージで息を吐ききる
腹式呼吸は、日常の呼吸方法とは少し異なるため、最初は慣れないかもしれません。
ですが、心身をリラックス状態に持っていくために腹式呼吸は欠かせないポイントになるので、最初はできなくても諦めずに挑戦していきましょう。
姿勢
ヨガの瞑想を行う際は、姿勢にも着目しましょう。なぜなら、姿勢の良し悪しが瞑想の効果に大きく影響するからです。
良い姿勢であれば、身体的なストレスがないのでスムーズに瞑想に入っていけます。逆に悪い姿勢だと、身体的にストレスがかかっている状態なので、なかなか深い瞑想に入れないばかりか深く集中することができません。
ヨガの瞑想を成功させるための姿勢とは次の通りです。
①背骨がS字カーブを描くように整える
②姿勢を安定させる
③目線を正面に固定する
それぞれについて、さらに詳しく説明していきます。
背骨がS字カーブを描くように整える
ヨガの瞑想の正しい姿勢は、背骨がS字カーブを描いている状態です。
【S字カーブを描いている背骨の状態】
背骨がS字カーブの時、呼吸はスムーズで筋肉は左右のバランスがとれている状態です。
これは、瞑想の際に心身にかかる余計なストレスを排除して集中力を高めることにつながります。
ヨガの瞑想を行う際は、背骨の状態をS字に整えることから始めましょう。
S字カーブを作る方法は次の通りです。
①骨盤を前傾にする
②下腹部に力を入れて背中に寄せるようにする
③骨盤の上に肩、頭をおくようにする
最初は慣れないかもしれませんが、鏡を見ながら行えば徐々に慣れてきます。根気よく挑戦していきましょう。
姿勢を安定させる
ヨガの瞑想で大事なのは、安定した姿勢で行うことです。
姿勢が安定していれば身体にストレスがなく、瞑想に集中できるからです。
初心者におすすめな姿勢は次の3つです。
・椅子に座る
・仰向けの状態で寝そべる
・簡単なあぐらで座る
ポイントは、自分が楽だと感じる姿勢で行うことです。
ヨガの瞑想をしている人の中には、上級者向けの座り方で実践しているケースがありますが、少しでも「難しい」と感じる体勢なら他の姿勢に変えるべきです。
足に力が入りすぎていたり身体が安定していなければ、真のリラックス状態には入れません。無理に上級者向けの座り方をするくらいなら、椅子に座ったり、仰向けで寝た姿勢の方が質の良い瞑想に入れます。
目線を正面に固定する
瞑想を始める際は、目線を正面に置き目を閉じましょう。
目の動きは首周囲の筋肉から仙骨にかけての筋肉まで繋がっているので、目線を固定することが良い瞑想に導くために重要なポイントになります。
目線は、まぶたを閉じる前に正面に固定しましょう。人は考え事をしていると、無意識に目線が下向きになり、猫背になります。そのため、最初に正面に目線を固定しておくことがポイントです。
ヨガの瞑想の実践方法
ヨガの瞑想の実践方法を具体的に説明していきます。
ただ、ヨガの瞑想と言ってもさまざまで、多くの種類が存在します。瞑想だけに特化するヨガや、「ヨガ=瞑想」とも言われるように、アーサナ(ポーズ)の途中に瞑想を組み込んだり、ヨガの動き自体が瞑想につながるという考えもあります。
今回はヨガの瞑想の基本的な方法を、
①基本の座位
②基本の呼吸法
③瞑想方法
に分けてご紹介します。
先ほどお話した「ヨガの瞑想を行うポイント3つ」を押さえながら、ぜひ実際に挑戦してみてください。
基本の座位
基本の座位について画像付きで説明します。もし座位をとることが難しい場合は姿勢にこだわらず、自分が心地良い姿勢で行いましょう。
①あぐらの姿勢になり、かかとを身体の中心に置く
※腰が丸くなるようなら、お尻の下に枕や座布団を敷きましょう。
②両手を前につきお尻を上げ、両膝を床につける
③お尻をおき直す。できるだけ広い範囲で座ることで安定した座位をとることができる
基本の呼吸方法
次に、基本の呼吸方法を説明します。鼻から吸って鼻から吐くのが基本ですが、苦しければ口から吐いても構いません。心地良い状態で呼吸をすることが何より大切なことです。
①右手を胸に、左手をお腹に当てる
②まぶたを閉じたらただ息を吸って柔らかく吐くことを繰り返す
※呼吸の長さは人によりけり。自分が心地良くできる長さで行うことがポイントです。
少しずつ心が落ち着き、自分の身体を感じるようになってきたら、自分の内側に感覚を向けられている証拠です。
その感覚を保ちながら次のプラクティスに移っていきます。
瞑想方法
基本の座位と呼吸法を学びましたので、最後に具体的な瞑想方法を覚えていきましょう。
今回ご紹介するのは、「慈悲の瞑想」です。イライラして人に優しくなれない時に実践すると、心が軽くなり自分にも人にも優しくなれます。
実践方法は次の通りです。
【慈悲の瞑想】
①ゆったりくつろいだ姿勢になる。座っていても寝転がっていても良い
②姿勢が落ち着いたら柔らかく目を閉じる
③鼻で吸って鼻で吐くという自分の呼吸に集中する
④目の前に自分を座らせるイメージをして、次のような言葉をかける
「私が幸せでありますように」
「私が怒りや憎しみの感情から自由になれますように」
「私が愛や慈しみの気持ちで満たされますように」
⑤次にあなたの大切な人を目の前にいる自分の隣に座らせるイメージをして、次のような言葉をかける
「私の大切な人が幸せでありますように」
「私の大切な人が痛みや悩みから解放されますように」
「私の大切な人が愛と喜びを経験できますように」
⑥次にあなたが嫌いな人を連れてくるイメージをして、次のような言葉をかける
「私の嫌いな人が幸せでありますように」
「私の嫌いな人が痛みや悩みから解放されますように」
「私の嫌いな人が愛と喜びを経験できますように」
⑦最後に、目の前にいる自分、大切な人、嫌いな人に向けて次のような言葉をかける
⑧深く息を吸い、吐いていくたびに身体の感覚が戻っていく。身体の感覚が戻り目を開けたら、日常に戻っていく
瞑想の終盤には、自分の心が落ち着いてきた感覚や、気持ちが柔らかくなった感覚があるでしょう。
中には涙が出る人もいるかもしれません。そのような自分の心の変化をしっかり見つめることが大切です。
ヨガの瞑想をもっと深く知りたいなら「OMYOGA」へ
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ヨガを構成するアーサナ・瞑想・哲学・呼吸・思想の5要素を連携させ、自分の中の大切なことを「さがすこと」、大切な人たちと「つながること」で、一人一人が心満たされたヨガのある人生へと導くことを目的としています。
それが、私たちやあなた、世界の人々の家族の平和につながると考えています。
ヨガのある毎日は、あなたの人生をより豊かに、より深く満たし、大切なことや大切な人とのつながりをより強くします。多様に変化する現代の中で、私たちと一緒に持続可能な生き方を手に入れましょう。
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ヨガの瞑想を成功させるための心構え3つ
ヨガの瞑想は、成功させるために知っておくべき心構えがあります。具体的には次の3つです。
これら3つは、ヨガの瞑想を成功させるために大切なポイントです。なぜなら、この3つの考えが頭の中にあると、瞑想に集中することができないからです。
特にヨガの瞑想を始めたばかりの時は、瞑想をスタートさせても雑念を完全に取り払えないことがよくあります。
そして、「考えてはいけない」と思えば思うほど、余計に頭の中に雑念が充満してしまうのです。
そこで、まず最初に上記の3つの心構えを念頭に置き、次のような意識で臨むことがです。
・集中できなくてもダメではない
・呼吸や姿勢にこだわらなくても良い
・雑念が浮かんできても問題ない
このように、瞑想中の自分の行動がダメではないと理解することで、「余計に集中できなくなる」負のスパイラルを避けることができます。
ヨガの瞑想を始めたばかりの人や、何度かヨガの瞑想に挑戦しているけれど成功しないという人は、この3つのポイントをぜひ実践してみてくださいね。
まとめ
ヨガの瞑想について、意味や種類、効果、実践方法などについて詳しく説明してきました。最後にこの記事をまとめましょう。
◎瞑想はヨガの要素の一つ
◎ヨガは5つの要素で構成されている
◎ヨガにおける瞑想とは自己変容のツール
◎ヨガの瞑想は2種類
①静的な瞑想
②動的な瞑想
◎ヨガの瞑想がもたらす効果は3つ
①環境
②呼吸
③姿勢
◎ヨガの瞑想を成功させるための心構え
①集中できなくてダメだと「判断しない」
②絶対に呼吸に集中しなければと「執着しない」
③浮かんできた考えを次々と「巡らせない」
以上になります。
ヨガにおける瞑想とは、ヨガを構成する5要素のうちの1つです。そして、ヨガの最終目的である、「自分自身を見つめ自分の中の大切なものをさがす」ために必要な自己変容を叶える手段として、瞑想は欠かせません。
この記事をお読みになり、ヨガと瞑想の深いつながりを理解した上でヨガの瞑想を実践し、あなたの人生がより豊かになることを願っています。