「ポジティブになれる方法があれば良いのに!」
と思っていませんか?
一度ネガティブ思考に陥ってしまうと、なかなか抜け出せずに次から次へとマイナスなことばかり考えてしまう連鎖にはまってしまう人も多いのではないでしょうか。
またポジティブ思考は、これからの時代をリードする考え方である心身、社会的な範囲を含む健康を指すウェルビーイングにおいても重要な位置づけとされています。
科学技術振興機構は、ポジティブ心理学におけるポジティブ感情と幸福感の関係について以下のように述べています。
楽観性が高いと,目標志向的な行動をあきらめずに継続し,結果的に,望んだ結果や目標を達成しやすいと考えられる。また,楽観性が高い場合は,粘り強く努力を続ける結果,多くの社会的資源や高い地位を得やすいことも指摘され (Brissette, Scheier, &Carver, 2002 ; Segerstrom, 2007),その結果として,高い幸福感を得ることができると考えられる。
つまりポジティブになるための方法を知ることは、ウェルビーイングに深く関わっており人生の幸福度を上げることにもつながるのです。
この記事では、根性論ではなく思考法によって「今日から実践できそう」と無理なく思えるポジティブになるための方法をお伝えします。
具体的には「考え方やシーン別」、「実際のアクション」を交えてポジティブになる方法を提示しながらネガティブのデメリットを払拭できるヒントを探っていきましょう。
CONTENTS
ポジティブとはどんな状態のこと?
まず始めにポジティブの持つ意味やポジティブ思考による意義をおさらいしましょう。
ポジティブとは、「積極的で思考が未来を向いている状態」であり対となるネガティブは「消極的で過去のことを引きづっている状態」という意味を持ちます。
そしてポジティブシンキング(積極思考)においてはその名の通り、物事に対する考えや思考、行動に対して前向きな態度や肯定的な考え方を持ち人生を好転させる思考を言います。
似た言葉に、自分自身のネガティブ思考も受け入れることでポジティブ思考へ向かうことを意味するポジティブ心理学もあります。
また文脈によっては異なる場合もありますが、基本的には良いことに焦点をあて、前向きな態度や意図を持つことで幸福感を持ち人生を歩んでいる状態を「ポジティブ」と定義します。
前向きな気持ちでいると健康的に、新しいことにも積極的に挑戦する毎日を送ることができますね。
では、なぜポジティブであることがいいと言われるのでしょうか。
ポジティブな感情を持つことは、心理的な健康と幸福感を向上させ、ストレスや不安を軽減し、自己肯定感が高まり、気持ちが安定します。また視野や視座も広がり、前向きな選択もできるようになるでしょう。
特に何かを判断するときに、ネガティブでいると視野も狭くなりネガティブなことをますます考えるようになり、結果としてネガティブな選択をしてしまいがちがちです。
また「病は気から」と言われるように、精神的な状態は身体にも影響するため、ポジティブにいることは心身ともに良い状態なのです。
日本心理学会はネガティブ感情とポジティブ感情が人々の健康に与える影響ついて以下のような見解を示しています。
・ネガティブ感情は自律神経系の活性化をもたらし,その持続が心身の健康に悪影響を与える
・ポジティブ感情には,ネガティブ感情によって高められた,嫌な気分や心拍率,血圧などの自律神経系の亢進を,素早く元に戻す元通り効果といった機能があること
またネガティブが出来事に見舞われてしまったときに、ポジティブシンキングを実践することができれば思考や行動のレパートリー拡大が見込め、さらにポジティブになれるといった好循環が生まれウェルビーイングにつながるとしています。
ポジティブ感情=ポジティブ思考でいることは、ネガティブ感情によるデメリットを打ち消しさらにポジティブの循環を作り出すことが可能であるのです。
ポジティブな人は、対人関係でも協力やサポートを受けやすくなるなど周囲からの信頼を得やすくなります。
自身の利益のみならず、周りの人にも良いエネルギーを届けられ、ポジティブな影響を及ぼすことができるでしょう。
ポジティブにいることによって、自分に自信を持つことができ、前向きに明るく人生を送れます。ポジティブの循環に入ることでより様々なことが前向きに前進していくでしょう。
ポジティブになる方法7選
では、ポジティブになるにはどうしたら良いのでしょうか。
ここでは例として7つの方法を紹介していきます。
注意点として、一つの決まった方法、確実な方法があるわけではありません。
人それぞれ、ポジティブになりやすい方法や、ポジティブになるスイッチが違います。
まずは1つずつチャレンジしてみて、自分に合う方法を探してみてください。
ポジティブになる方法7選
- 1 ジャーナリングを通して小さな成功体験を増やす
- 2 できなかったことよりできたことに目を向ける
- 3 他者の幸せを願う、感謝を心がける
- 4 運動をして気分転換をする
- 5 ヨガで自律神経を整える
- 6 物事の見方を変えるリフレーミングを実践する
- 7 マインドフルネスや瞑想を実践する
関連記事:【ネガティブな不安感から即脱却】ポジティブシンキングとは?実践方法もご紹介
1ジャーナリングを通して小さな成功体験を増やす
ネガティブになってしまうケースのひとつとして「ゼロか100で考えてしまう」ことが挙げられます。
理想の自分像を初めから達成しようとするのではなく、スモールステップから達成することで成功を積み重ねていきましょう。
具体的な実践法として「ジャーナリング」を紹介します。
ジャーナリングとは頭に浮かんだことを思いのままに「書く」こと、日記をつけることです。
書く瞑想とも呼ばれており、書くことでいまの自分を知り客観的に捉えられることができる他、ストレスを軽減し、感情の管理をする手助けにもなります。
記録として残しておくことで、振り返って過去の自分を確認することもでき、自分自身の成長や発見を得られるでしょう。
以下で3ステップに分けて紹介します。
ネガティブ(否定的)な出来事を書き出す
頭の中だけでネガティブに思っていることや考えていることを言葉にして書き出してみることですっきりします。モヤモヤしていたものをより明確にさせることができます。
漠然として頭にあった否定的なことも、書き出すことでより具体的になり物事も気持ちもポジティブになれます。
次に生かせるポイントを書き出す
書き出すという行為がポイントです。頭の中だけで思考を完結させるのではなく、紙に書いて可視化することによって自身を客観視することができるでしょう。
過去は変えられませんが、いまから起こる未来は変えられます。
だからこそ、自分が今後どうしていきたいかを書き出すことで、前向きになり行動も変わります。
習慣化していく
毎日、小さなことをコツコツと積み上げていくこと。
それができるようになれば、少しずつ自分に自信が持てるはずです。
毎朝5分早く起きる、歯磨き中にスクワットを続けてみる、寝る前に10分だけ読書をしてみる。
ささいな小さなことで良いので、習慣化をして成功体験の1つにしてみましょう。
すると自分にもできるのだ!という自信が湧いてくるため、ポジティブになれます。
2できなかったことよりできたことに目を向ける
人はできなかったことに目を向けてしまいがちですが、自分へのハードルを少し下げて、「できること」にフォーカスしてみませんか?
「どれだけ今の自分を肯定的に受け入れることができるかが、人生の満足度に強く影響する」
書籍「99.9%は幸せの素人」の中で共著者である慶應義塾大学大学院の前野隆司教授はこう述べています。
例えば、ダイエット中なのに残業で疲れてついついコンビニスイーツを買ってしまったとき、
「我慢ができない自分は本当にダメだ」と思うのではなく
「そんな自分もたまにはチャーミング。このご褒美を糧に明日からまたがんばろう!」と考えてみるのです。
小さなことでも「できること」が積み重なれば、自分にもできることある!とポジティブに捉えることができるようになります。
3他者の幸せを願う、感謝を心がける
ポジティブになる方法は、自分自身のことについて矢印を向ける行動や考え方だけではありません。
周りの人のことを想うことや感謝を意識することであなた自身も幸せを感じることができ、ポジティブ感情につながります。
ポジティブ側面への積極的注目に関する研究では、他者のポジティブな側面に注目することについて他者を肯定的に捉え, 他者との関係性を促進し,他者を卑下する傾向を抑制するなどの効果が期待できると述べています。
例えば日常で関わる人の良いところをピックアップしてみることや、朝いちばん、目が覚めたら今日仕事や地域で関わる人などにいいことがありますように、と心の中で祈ってみるだけで良いのです。
上記のように「できること」や「あること」に感謝することでもポシティブにつながるでしょう。
ニッセイ基礎研究所の調査においても他人の幸せを願うことでネガティブな感情が下がり、幸福度が下がることが発表されています。
4運動をして気分転換をする
体を動かすことでもポジティブになる、というイメージを持つ人も多いかも知れません。
実際のところスポーツ用品メーカーとして知られる株式会社アシックスの「運動と精神状態の変化」をテーマにした研究により証明されているのです。
1日約15分の運動習慣で気持ちが向上することが証明された一方、運動をしない場合はポジティブさが16%低下するとも判明しています。
運動は心身的な健康の促進だけではなく、心の健康や幸福感にも関与しているのです。
また運動には一人で行うランニングのようなものもありますが、グループやチームで行うものであれば、人と人との関わりもできます。
継続的な運動習慣や、団体スポーツであれば人との関わりにより気分転換にもつながるでしょう。
5ヨガで自律神経を整える
アクティブな運動だけではなく、リラックスできる呼吸法を行うヨガもポジティブになることが期待できる方法のひとつです。
その理由は、心身ともにネガティブな状態をもたらす「自律神経の乱れ」を整えることができるからです。
交感神経と副交感神経から成り立つ自律神経は、身体が自動調節を担い行いバランスを保っていますが、心身のストレスなどの要因によって乱れ不調を引き起こします。
特に休息やリラックスの状態を促進し、身体の回復や修復をサポートする副交感神経を優位にすることが自律神経を整えるポイントです。
ヨガは自律神経が整えられ、前向きな気持ちになれることからポジティブになる方法としておすすめであるのです。
ヨガの中でもリラックス効果のあるポーズや、朝に行う朝ヨガ、太陽礼拝など自身に合った継続できる方法を取り入れてみましょう。
現代社会では、交感神経を動かしている場面が多すぎるため神経バランスが崩れやすい傾向にあります。そのため、自分自身で意識的に副交感神経と交感神経のバランスを取ることが重要なカギとなるのです。
自律神経をリラックスした状態に導くことで、頭も身体もおのずとクリアになりますよ。
関連記事:不調やストレスの改善には瞑想で自律神経を整えることが有効
関連記事:ヨガと自律神経の関係は?
6物事の見方を変える「リフレーミング」を実践する
リフレーミングとは、「枠組みを変えて、別の認知をもたせる」方法のことをいいます。
リフレーミングは、相手に共感する、相手を理解する、といったようにアプローチする視点を変え、感じ方を変える心理学です。
ただ漠然と「前向きに考えよう」と思うことは難しいですが、認知を変えることでポジティブになることができる方法がリフレーミングです。
リフレーミングの方法は以下4つに分けることができます。
① ポジティブな意図・解釈や評価をする
難しい状況やネガティブな出来事があった場合、マイナスにとらえるのではなく成長機会や新たなチャンスだとポジティブな意図を探してみます。
例:失敗したことを「チャレンジの一環」と見なす
② 時間軸を基準にとらえ直す
ある状況や出来事に遭遇したとき、わたしたちは時間軸を基準として物事に対して「意味づけ」を行っています。
時間の視点を変えて、将来の自分にとってその出来事がどうなるのか、という意味を再考することで視野を広げることができます。
例:部下から仕事のミスを報告された。チーム全体でフォローに苦労したが早期の報告だったため最小限の被害で済んだと捉える
③ 言葉のチョイスを変えてみる
無自覚にネガティブな言葉を使ってしまうと、自身の認知が凝り固まってしまうこともあります。
意識してポジティブな言葉やフレーズ変えることで、状況や解釈が変わります。
例:「問題」を「挑戦」と置き換えてみる
7マインドフルネスや瞑想を実践する
マインドフルネスや瞑想を行うことも、ポジティブになる方法として有効です。
マインドフルネスとは、現在の瞬間に意識を集中させ、積極的に受容する心の状態や実践のことを指します。
自分の心の体験や注意を払い、その判断や評価をせずに、ありのままの今を受け入れます。
過去や未来への思いは関係なく、「いま、ここ」にいる自分に焦点を当てることで、心の平穏や精神的な安定を促進するものです。
瞑想とは、特定の方法や状態を通じて意識を集中させる実践法です。
具体的には静かな場所に座り、呼吸、観察、視覚化などの特定の対象に注意を集中させます。
瞑想はより広い実践や宗教的な意味に関連する場合がありますが、マインドフルネスは心の健康と幸福感の向上に焦点を当てられているのが特徴です。
どちらも、心の状態や意識の向上を促すために役立つツールとなっているので、深く知っていくにつれよりポジティブな状態へとつながっていきます。
関連記事:瞑想とは
関連記事:マインドフルネスとは?種類や方法、姿勢、時間集中できない時の対処法など
シーン別に見るポジティブになる方法は?
前章では、ポジティブになるためのアイデアをご紹介しました。
ここでは、シーン別にポジティブになるための方法をチェックしていきましょう。
ビジネスの場面でポジティブになる方法
仕事でミスをしてしまいネガティブ感情に支配されてしまう時、転職活動で何十社受けても中々内定が出ない時などビジネスの場面で強いストレスを抱える現代人は多くいます。
ビジネスの様々な場面でポジティブになりたいときには、前章で紹介したジャーナリングがおすすめです。
ネガティブになることは誰しもがあることです。状況を悲観しあきらめてしまうよりまずはジャーナリングを活用しネガティブ感情と向き合うことを大切にすると、ポジティブな貴方へ近づきますよ。
また仕事は一人で完結できるものばかりではありません。
だからこそ、自分の現在地をまずは確認して今後やることを明確にしていくことで、次のポジティブアクションへとつながるでしょう。転職活動においても思う通りにいかない、なんてときにも、自分の気持ちを書いてみる、自分の大切にしていることや軸を書き出してみることで、ポジティブになることができます。
またジャーナリングで思っていることを書き出す方法と合わせて、自分のことを知っている友人、また逆に自分のことを全く知らないキャリアカウンセリングや転職エージェントなど第三者に話してみる方法もおすすめです。
キャリアについては、キャリアの専門のカウンセラーなどに相談するのも1つの手です。
多様なヒントをもらえることはもちろん、豊富な経験からあなたに合った事例もあげてくれるなど自身では考え付くことのできなかった問題への突破口が開けることや、自分も成功できるかもしれないというポジティブな気持ちになれるでしょう。
恋愛や婚活の場面でポジティブになる方法
恋や結婚などに悩むと、気持ちのコントロールが難しくネガティブ感情に引っ張られてしまう人も多いと思います。
アラサーの筆者の周囲でも、婚活で中々気が合う相手が見つからないケースや長く付き合っている彼といつ結婚するかヤキモキしているケースなどがあり、悩みが尽きない問題でもあると感じています。
ネガティブになりがちで周囲が見えなくなることも多い恋愛のシーンでは、自分ひとりで悩まず家族や友人など周囲の人から客観的なアドバイスをもらうこともひとつの方法です。
信頼できる身近な人からのアドバイスは、時には図星でメンタルにきてしまうこともあるかも知れませんがその反面あなたの良い部分もたくさん引き出してくれるような発見が得られるでしょう。
恋愛や婚活場面において煮詰まってネガティブ感情支配されてしまったときは、体を動かす運動やヨガをしてリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
実際のところ、適度な運動が習慣化している人はメンタルヘルスや生活の質の改善に効果をもたらすことが厚生労働省も認めています。
趣味や仕事など何かに集中、没頭できる時間を多く作ることも自然と恋愛以外のことに気がそれ、ネガティブ感情の支配から徐々に解放されていくことが実感できるでしょう。
ポジティブのメリットとは
ここからはポジティブでいることで得られるうれしい効果について、詳しく解説していきます。
人生に対して意欲的になる
ポジティブな人は、毎日の生活が生き生きとして物事に対して意欲的になれます。
前向きな姿勢で熱意・やる気がある状態であれば、将来全般に関してプラスのイメージを想像することができるからです。
物事に対して前向き思考になると、好奇心も向上し、行動範囲を広く行動する特徴なども見られます。
困難な状況や障害にも、学びの機会だととらえめげずに向かうことができるでしょう。
独創性が生まれる
思考がポジティブになっている状態では、柔軟性や視野の広さにつながります。
独創性や生産性向上が生まれる原動力となり、新しいアイデアや視点、創造的な解決策を見つけるヒントになるのです。
ポジティブな状態は、現在の慣習にとらわれずに、革新的な視点やアプローチを発見するために重要視されています。
メンタルが安定する
気分が下がり、ネガティブな思考でいるとメンタルも乱れがちです。
ポジティブ思考の状態で過ごすことができれば、安定したメンタルを保つことにもつながります。
心の柔軟性があることから、粘り強くイライラすることが少なく物事に取り組むことが可能であり、対人関係においても相手に穏やかな気持ちで接することができることから円滑に物事が運ぶでしょう。
人生の幸福度が上がる
ポジティブで毎日を送ることが叶うのならば、満足度が向上し幸せにつながることは想像しやすいことであると思います。
主体的に行動する人は、例えば「通勤途中でいつもはエスカレーターを使ってしまうところを、階段を使ってみた」と言った小さなことであってもポジティブ感情が増幅します。
リュボミアスキー教授の研究では、幸せを構成する3つの因子のうち意図的行動を40%と結論づけています。
意図的行動=あなたの主体的なアクションが生み出すポジティブ感情によって人生の幸福度が向上すると言えるのです。
ストレス耐性・レジリエンス力が身に付く
ポジティブマインドが身に付いている人は、多少のストレスや逆境に対しても柔軟に対応することができます。
同じ出来事に対しても、ネガティブな人に比べて打たれ強くプラスの解釈をすることができるので、マイナス要因に押しつぶされることが少ないどころか、ポジティブな状態へと導くことが可能なのです。
ポジティブのデメリットとは
ポジティブでいることは、一見良い影響しかないように見えますが思わぬ落とし穴となることもあります。
ここではいくつかの例を紹介します。
過度なポジティブはストレスへつながる
無理矢理ポジティブでいなければならない、という気持ちが大きすぎても自分で自分を苦しめてしまうこともあります。例えば元の性格が石橋を叩いて渡るような慎重であるなど、心配性でネガティブになりがちな人ほど当てはまるかもしれません。
過度なポジティブ思考は結果ストレスにつながることもあるので、できる範囲でポジティブになる方法を取り入れるようにしましょう。
周りを疲れさせてしまうことがある
ポジティブな人がいることで、周りの人にも良い影響を与える側面がある一方全員がすべて同じレベルのポジティブ度合いでいる訳ではないことを念頭に置いておかないと、周りに気を使わせ疲れさせてしまうことも。
ポジティブでいることは素晴らしいですが、他者に押し付けることがない程度に留める必要があります。
問題から逃げてしまう
ポジティブに考えすぎて、周りの人の発言や助言も「自分に都合の良い解釈」で捉えてしまい相手の発言の本意に気が付かない時があることもデメリットの一つです。
全ての言葉を真に受けて、注意や欠点をネガティブに捉えすぎるのもよくありませんが、なんでもポジティブに置き換えれば良いケースばかりではありません。
そんなときはまず、「受け入れる」ことが大切です。
相手の意見が正しい、正しくない、自分と合っている、違っている、ということは一旦忘れてまずは受け入れることを心がけることがポイントです。
根本の問題や課題に向き合いながら、正しいポジティブ思考で次につなげることを意識してみましょう。
失敗の数が多くなる
ポジティブなマインドで行動する人は、積極的な一方慎重さに欠けてしまうことから「どうにかなるだろう」と楽観的に捉えるがあまり失敗することが多くなります。
失敗の原因を振り返ることも少ないことから、また次も同じような失敗を繰り返す……なんてこともしばしば。
誤ったポジティブ感情を強く持ちすぎてしまうと、失敗を糧にすることができず成長の機会を逃してしまいかねません。
ポジティブな人の特徴
ポジティブな人、とは具体的にはどのような特徴を持っているのでしょうか。
以下でポイントを確認してみましょう。
常に好奇心旺盛
好奇心旺盛な人は、いろいろなことに興味がありそれを見つけるたびに気持ちが上がるためポジティブになりやすいです。
考えすぎるより前に「まずは行動してみよう!」とフットワークが軽いことから主体的に新たな知識や情報を得たり、積極的に学びの機会を追求することで、結果的に自己成長にもつながります。
前向きに物事をとらえる
ポジティブな人の代表的な特徴とも言える「前向き」な姿勢。
ひとつの物事をとっても、前向きにも後ろ向きにも捉えられることができますが、ポジティブな人は未来志向を見つめた解釈をいつもしています。
例えば、「雨の日」を思い浮かべても、洋服や靴が洗濯もできないなと後ろ向きに思う人もいれば、農家さんは、恵みの雨だと前向きに思うなど見る角度を変えれば状況のとらえ方が違うものとなるのです。
目標を持っている
目標があれば気持ちも前向きになるため、目標がある人はポジティブであることが多いです。
壮大な目標ではなく、まずはすぐに到達可能な小さな目標から設定し毎日の生活に取り入れていることがさらなるポジティブを生み出していきます。
常に感謝している
感謝することが常日頃から身に付いている人は、ポジティブである傾向があります。
人間は社会や様々な人間関係で成り立っており、毎日の生活で関わる人にきちんと感謝するマインドがある人はポジティブにつながる自己肯定感も高いからです。
感謝の心を持つことを毎日意識することで、自然とポジティブにマインドが変化していきます。
ネガティブ感情との向き合い方は?
ポジティブになる方法を知っても、ネガティブ感情をいきなり消すことは容易なことではありません。
合わせてネガティブ感情との向き合い方についても知ることで、ポジティブになるヒントを得ることができます。
ありのままの自分を受け入れることからポジティブを始めよう
無理にポジティブになろうとすることは、完璧主義と同じく挫折しやすいためおすすめできません。
「明るくならなきゃいけない」と考える、ネガティブな自分を否定する、他人と比較する、理想を高く持ちすぎることなど様々なネガティブ感情すべてにおいて共通していることです。そもそも人類は進化の過程で生存戦略のためネガティブ側面を強く意識するようにプログラムされてきた背景があり、ポジティブなことよりネガティブなことを過大に捉えてしまう特性があります。
ポジティブにならなければ!という気持ちが先行してしまいがちですが、それよりも先に「自分自身がどういう状態でいるのか」ということを知ること、そして「いま自分はそんな状態なのだ。」と受け入れることが大切です。
どんな人でもネガティブな感情になるときはあります。365日24時間、ずっとポジティブでいられる人はいません。ネガティブになっても大丈夫ということを覚えておきましょう。
そんな自分を否定したり、他人と比較する、より理想を高く持つというのは無理にする必要はありません。
ポジティブになる方法にまつわるQ&A
ポジティブになる方法を知るために、具体的な質問の回答を見ていきましょう。
ネガティブでもポジティブになることはできますか?
上記の「ポジティブになれる方法」でも紹介したように、ネガティブ思考とポジティブ思考は別物ではなく実はとらえ方の違いです。
そのため、状況や言葉のとらえ方を変化することでネガティブ要素を少なくしていくことは十分可能と言えます。
ゼロか100で考えるのではなく、ポジティブ要素を徐々に増やすことを意識すると良いでしょう。
ポジティブになるとストレスは減りますか?
ポジティブであれば、精神的にも身体的にもストレスは減ります。
ネガティブな感情が増幅するような人の悪口を言ったり、マイナスイメージを連想させるような思考を巡らせがちだと、自分自身にそれらを語りかけていることと同意であり悪影響であると言えるからです。
ストレスを溜めないようにするためにも、ポジティブでいることを心がけたいですね。
ポジティブでいようと思うと疲れます。対策はありますか?
無理矢理にポジティブにいようとすると、ストレスにつながり逆効果です。
気をラクにしてポジティブになれる方法を1つずつ、少しずつでいいので試してみてください。
バーバラフレドリクソン博士の発表したポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則では、ポジティブ感情とネガティブ感情の比率が3:1以上であることがバランスの良い状態と定義されています。
これはネガティブ感情の持つブレーキの役割も時には必要といった意味で、決してゼロにしなくて良いと言い換えることもできますね。
またポジティブ度も人によって千差万別です。ポジティブになりすぎて周りのことが見えなくなりすぎても、周りの人の迷惑になるかもしれません。
「5分だけ外を歩いてみよう」というような小さなことでも、少しポジティブになれるかもしれません。
壮大なポジティブではなく、まずは少しのポジティブを取り入れてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
人間関係を良好にするために、ポジティブでいた方がいいですか?
人はポジティブな人、前向きな考えをする人に集まってきます。
似た者同士、と言う言葉があるようにポジティブな人同士は気が合うからです。
変化を恐れず前向きな姿勢は他者から見てもプラスのエネルギーを感じられますし、自分もポジティブにいようと思えますよね。
また自分がポジティブでいることで、相手の立場にたって物事も考えられるようになるメリットもあります。
職場や学校などの集団全体に明るい影響をもたらすことができるでしょう。
ポジティブになると恋愛もうまくいきますか?
ネガティブに考えてしまいがちな恋愛ですが、もちろんポジティブなほうがうまくいきます。
ポジティブな人は、デートで行きたい場所・やりたいことなどを積極的に提案、相手を肯定する力が高いことなどから一緒に過ごす相手も楽しいと感じるでしょう。
ポジティブさや前向きな姿勢は、表情にもしぐさにも出て相手にも伝わるものです。
自信を持って前向きな人のほうが異性としても魅力的にうつるはずですし、コミュニケーションもお互いにとりやすくなります。相手に対しての興味も持ちやすく、積極的に関わることができ、関係もより深めることができるでしょう。
またポジティブマインドでいると自己肯定感も上がることから、恋愛自体もうまくいきやすくなる傾向があります。
自己肯定感が低いといわゆる「ダメ男」を引き寄せてしまうことから、自己肯定感を高く持つと似たようなポジティブなパートナーを引き寄せることができるからです。
失恋してしまった場合も、一定期間落ち込むことがあってもポジティブな人は良い解決策を見つけやすく、早く次のステップに進むことができる傾向にあります。
ポジティブになるためにおすすめの本はありますか?
ポジティブになるためにおすすめの書籍は、書道家武田双雲さんの「ポジティブの教科書」です。
書道家として知られる武田双雲さんは、人生が楽しくラクに考えられるような著書も多く書かれています。
双雲さん自身、スーパーポジティブな人で前向きなエネルギーに満ちあふれているので、書籍を読むことでポジティブになるためのヒントを得ることができるでしょう。
また「感謝」についての考え方をはじめ、3つの基本と11の法則を知ることで、誰でもすぐにポジティブへの実践ができます。
またポジティブになる方法でお伝えした「マインドフルネス」や「瞑想」の本も参考になるかもしれません。
具体的なやり方や、人生観につながる考え方もしっかりと解説されているものを選ぶと良いでしょう。
考え方まで身につければ、今後の人生にも活かしていけるからです。
また、マインドフルネスも瞑想も、1つの正解があるわけではなく、その著書によって多少考え方ややり方も変わってきますので、自分にあったやり方を見つけてみてください。
さいごに
ポジティブであることのデメリットの項目にもいくつかあげたように、無理矢理にポジティブに考える必要はありません。
ですが、精神的にも身体的にもポジティブでいることは自分にとっても、周りの人にとっても良い影響を与えます。
ポジティブな考え方を身につけることで、生の歯車もきっと良い方向にまわっていくことでしょう。
そして「ポジティブ」と言っても、その人それぞれのちょうどいい「ポジティブさ」がありますし、そのための方法も人それぞれです。
「自分の機嫌は自分でとる」と言った言葉もあるように、自分にとってちょうどいいポジティブを探してみてください。
そしてぜひお気に入りのポジティブになれる方法を周りの人にも共有してみてくださいね。